二次試験の得点の秘密に迫る!

皆様、こんにちは!リットです。
前回の投稿はこちらです⇒一次試験目前! 一次試験の心構えと前日・当日の過ごし方│中小企業診断士合格アミーゴス (aas-clover.com)

一次試験から早2週間以上経ちましたね。上手くいった人も、そうでない人も、もうそろそろ一次試験の興奮から落ち着いてきた時期でしょうか。

でも診断士試験はまだまだこれから。受験者の2割の方しか合格できない二次試験はこれからです。2割しか合格できないということは、逆を言えば8割以上の受験者は涙を飲むことになります。診断士試験はここが正念場!気を抜かずに頑張りましょう!

ところで二次試験は毎年、基本的に合格者が約2割と一定ですが、ここにはどのようなからくりがあるのでしょうか?

もちろんそれは二次試験が相対試験だからなのですが…。

それでは相対試験であるこの2次試験ではどのように採点されているのでしょう?

 

二次試験の合格基準は?

二次筆記試験における合格基準は「総点数の 60% 以上で、かつ、1科目でも満点の 40% 未満がなく、口述試験における評定が 60% 以上であることを基準とします。」と協会のHPに記されています。

ひとまず口述試験は置いておいて、筆記試験について考えてみます。

ここで言う、総得点とは「100点満点×4科目」で400点を指します。400点の60%以上なので240点が合格ラインになりますね。そして1科目でも40点未満、いわゆる39点以下がないこと、となります。

ここだけ見れば、一次試験と(科目が違うだけで)基準は全く同じですよね。でも、一次試験は合格者が毎年20~40%と変動するのに対して、二次試験は凡そ18~19%で固定です。

これは何度も言うように一次試験は絶対評価の試験で、二次試験が相対評価の試験だからなのですが…

では二次試験はどのように採点されているのでしょうか。

 

実際の得点から導かれる「得点」の秘密

まず私の事例Ⅳの結果を見てみましょう。

令和4年の私の事例Ⅳの得点は65点でした。

因みに、私はほぼ正確な再現答案を作成しておりましたが、問3は(1)~(3)まで全部間違えていました。途中式もほぼ書けてません。そして、配点は問3だけで35点です。ということは、問3以外のすべてが完璧に解答できて、やっと65点ということになります。

ここから何が言えるか。

配点と私の得点を照らし合わせたとき、私は問3以外の残りである問1、問2、問4をすべて完璧に回答できていたということになります。

 

本当にそんなことがあるのでしょうか?いや、まず無いと思います…

 

確かに問1の労働生産性は書きましたし、問2の計算問題も両問とも正解していました。でも問1の労働生産性の数値は適当に書きましたし、問1、問4の記述問題を満点取れるほど完璧に解答できたとは到底考えられません。

でも、実際に65点取れているんですよね。

 

ということは!

ということはですよ?

開示される得点は素点ベースでないと考えられます。

つまり二次試験における「点数」とは単純な素点ではなく、何らかしらの操作が行われた上で格付けされた何らかの数値である、としか考えられません

 

二次試験の点数の正体とは

では、操作とはなんなのか。

ここからは完全に私の自論になりますが、得点には偏差値を用いている可能性が高いと思っています。

まず、すべての受験者の採点を素点ベースで行います。その後、その素点を4科目分合計します。そして、その合計点数を用いて全受験生を偏差値に換算します。そして4科目合計で偏差値59以上を合格ラインとしているのではないでしょうか。

なぜ偏差値59かというと、正規分布で考えた場合、偏差値59が上位18.4%に該当します。おぉ!これは毎年の合格率とほぼイコールですね!

そして59という数字と、合格基準である60という数字がほぼ同じであることを考えると、合格基準で示されている「総点数の 60% 以上で」というのは、「受験者の偏差値60以上で」に言い換えられるのではないでしょうか。

当然、足切りの対応等も偏差値を用いて個別科目で行っていると思います。(個別科目で偏差値40以下は足切、等)
※因みに偏差値40とは下位16%程度に該当します。要は各事例の素点ベースで下位16%の人は足切になる、と考えられます。

 

つまり開示される点数の正体は、ほぼ偏差値を表しているのではないかと考えています。これは私の実際の採点を鑑みても大きく外れてはいないと思います。
また、各SNSで色々な方が得点開示を発信したりしていますが、それらを見ても概ね30~80点に収束しています。このことからも、開示点数は偏差値と考えるのがしっくりきますね。

もちろん、20点台の方や90点台の方もいるので、単純に得点=偏差値ではなく、多分、もっと複雑な調整を行っていると思いますが。

 

二次試験への向き合い方

まあ、すべては推測に過ぎませんので、こういう考え方もあるんじゃないの?という程度のお話です。ただ、こう考えると、あまり解答用紙に書かれている配点に振り回されることもないかもしれませんね。

 

ちなみに、高い偏差値を出すコツは、皆が取れている問題は極力落としてはいけないということ。逆を言えば、誰も解けそうにない問題は無理して解く必要はないということです。

そもそも偏差値とは、簡単に言うと全体における自分の位置を示す指標ですので、試験自体が簡単だと自分がどんなに高得点を取っても、周囲も高得点となって偏差値は大きく上がりません。

逆に難しい試験であれば、受験生全体の得点は高くないので、少しでも出来がいいと偏差値は高くなります。

 

ですのでもし私の仮説が正しいとすると、二次試験において簡単に感じた事例は偏差値が伸びず意外と得点が伸びない可能性があります。逆に難しく感じた事例は、他の受験生も苦戦している為、意外と偏差値(=得点)が伸びる可能性がある、と考えられますね。

 

こう考えると、がむしゃらに点数を取ることが大切なのではなく、如何に基本を大切にして皆ができている問題を落とさないかが重要だ、と考え方が変わってくるのではないでしょうか。

二次試験では良く、当たり前のことを当たり前に答える必要がある、と言われますが、その真意はこういったところから来ているのかも知れませんね。

何が真実かはわかりませんが、試験に向かい合う上で、是非基本を意識してみてくださいね!

最後に

そもそも二次試験は、一次試験とは大きく異なります。

相違点を挙げ始めたらキリがありませんが、一つ目は試験内容。マークシートではなく記述式ですので「書く力」が問われます。鉛筆転がして適当にマークする、という運任せも通じません。

二つ目は受験者層。二次試験を受験する方たちは例外なく、あの大変だった一次試験をクリアしてきた猛者たちです。ここまで辿り着いた受験生の中に記念受験の人なんていません。一次試験では時々見受けられた空席も二次試験ではまず見ません。皆、覚悟と真剣さが違います。

そして三つ目は、本日のお題でもある得点についてです。絶対評価ではなく相対評価で結果が決まるのは、ある意味辛い現実ですよね。

 

 

以上のことから一次試験とは異なり、二次試験は二次試験の対応策や戦略が必要になると思います。

もしこの記事を見られた方は、「こんな考え方もあるんだなぁ」程度に思っていただき、戦略の一つに組み込んでみてはいかがでしょうか。

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