こんにちは。
早くも6回目の投稿、地方公務員(♀)のたんぽぽです。
この間、7月、8月と、実務補習を2回終えました。。。
5日間のうち、前半と後半の間の平日晩の宿題タイムが瀕死、寝不足💦
他者と意見を擦り合わせ「このチームでベストを尽くす」ために、敢えて言っておいた方がいいこと、素直に耳を傾けた方がいいこと、の塩梅を掴んでいく。
■「ジャストアイデア」に陥りがちの事例Ⅱのワナ
何を隠そう・・・広告代理店勤務経験があります。
ので、初めての2次試験を受けるまで・・・
そして後に得点開示を申請してみると・・・
との結果だったのです‼️
この後しばらく、事例Ⅱ苦手症候群に襲われました。なんでっ!!
でも、奮起し直して再度2次試験に向けて体幹鍛え始めると、事例Ⅱって自分たちの暮らしにも身近なネタでもあるからこそ、
結構普段から「ジャストアイデア」で語りがちな分野だということにじわじわ気づいてきました。
競合過多のレッドオーシャンに裸で飛び込め、と言っているのと同じこと。。。
少なくとも、中小企業診断士に問われる事例Ⅱ・マーケティングとしては、しっかりと論理的に組み立てることが必要です。
そして2回目の2次試験で強烈に意識していたのは、以下の3要素です。
- ターゲット(いわゆる、デモ×ジオ×サイコ)
- 自社の保有資源
- ターゲットにつながるための資源
この3つを強烈に意識して、論述することです。
では、1つずつ、簡単に説明していきます。
■ターゲット
デモ、ジオ、サイコは、受験生の皆様にはおなじみ。
- デモグラフィック(人口動態的)要素:年齢、性別、職業、所得など
- ジオグラフィック(地理的)要素:国内海外、居住地など
- サイコグラフィック(心理的)要素:ライフスタイル、価値観など
この3つの切り口で、ターゲットを絞ることですね。
ただし、2次試験の解答字数が100字くらいであることを考えると、
●ターゲット×施策×効果(得たい結果)
のロジックを伝え切ることが本意なので、デモジオサイコだけどつらつら書いていても仕方なく、ある程度「スッキリ」記述できるようにしたいものです。
例えば、
「X市周辺に住む」(ジオ)×「主婦層」(デモ)
「全国の」(ジオ)×「自宅での食事にこだわる」(サイコ)×「子育て世帯」(デモ)などですね。
ターゲットは、絞れば絞るほど、母数が少なくなるから怖い・・・と考えがちですが、絞れば絞るほど届く!と考えましょう。
かけるコストのことが、どーしても頭によぎるからなぁ。
だから、実際に企業さんを目の前にして助言する時には、踏み切れない相手の不安も理解しながら、
相手が受け入れやすいように伝えるという「コミュ力」もいると思うで。
■自社の保有資源
自社の保有資源は、与件文を読む際に「強みだ」「資源だ」と思えるところに、ちゃっちゃっちゃ(あまり深く考え込まず)と印でもしておくと後で拾いやすいかもしれません。
例えば、注意しておきたいのは以下のような点です。
- ターゲットが求める資源で自社にあるもの
- 設問文が、「この資源使って書いてね」と言ってくれているもの
- 与件文で、やたら細かく説明しているもの
以下、H30試験の老舗旅館の例から拾い上げてみると・・・
①は、「和の風情を求める」(サイコ)「インバウンド客」(デモ・ジオ)というターゲットに対し、診断先となる旅館が「和の風情ある苔むした庭園」を保有している、「海外でも名の知れた作家や芸術家の美術品を館内に配置」しているというようなことです。
②は、設問3で「従業員と宿泊客との交流を促進する」ために、「従業員を通じてどのような交流を行うべきか」とあり、設問文が「従業員の資源を活用して考えろ」と言ってくれていますので、「語学が堪能な従業員」という資源を使って論じる、というようなことです。
③は、「夜通し続くこの祭りの見物客は近年、年々増加している」「名刹は通年で夜間ライトアップを行い」など、夜の誘客増に関する記述が与件文に数度記述されており、設問4にあるとおり老舗旅館が宿泊客(夜間に滞在)を増やす施策に使えそう、というようなことです。
事例Ⅱは、与件文にたくさんの「自社の資源」が出てくるからこそ、特に上のような観点を意識しておくと良いのではないでしょうか。
■ターゲットにつながるための資源
これは、ターゲットにつながるための「手段」となる資源です。
既存客であれば、旅館における「宿泊台帳」だったり、美容店の「施術カルテ」とか、過去の予約会に参加してくれた人のリストなどです。
新規客であれば、多くの人が利用する駅の近くにあるという立地だったり、製造業が直営店や飲食店を持っている場合の「最終消費者とつながる場」だったりします。
またこういう資源が、自社の内部にあるというよりも、関係先にあって、それを借りるという方法も考えられます。
例えば、ECに商品を出すという場合、それこそ競合過多のレッドオーシャンに裸で飛び込むこととなりますが、R3豆腐屋事例のように「米の全国向けECサイトに注力しているY社の」「全国の食通を顧客として獲得しているサイト」を借りるという手があります。
この、関係先に借りるという視点は結構過去問に見られ、例えば、H29の寝具小売業における「地元中小建築業との連携で、介護用の改装」というタイミングで介護ベッドの新規客とつながるというのもありです。
個人的には、資源が脆弱な者同士が、自分で全部保有しようとせず、借りられる部分は貸し借り、シェアで補うという観点はこれから高まっていくような気がします。