【がり】第3回目:合格できた要因について

6月に入り、雨の降る日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?がりです。

第3回目の今回は、合格できた要因について書いていこうと思います。

目次

合格できた要因

はじめに

過去の記事にも書いた通り、自分は今まで情報処理技術者試験の資格を取ってきましたが、この中小企業診断士の試験は今まで受けてきた試験とは大きく違った試験だったなと思います。

今までの試験は比較的集中的な詰め込みができたと考えています。簡単に言うと、試験の2~3ヶ月くらい前から(再試験の場合は2~1ヶ月くらい前から)学習をスタートして参考書を読み、試験の内容や解答の方向性を理解し過去問を数回解いて、結果を模範解答と見比べて手ごたえを把握、足りない部分を洗い出し、さらに知識を得ていく、、といった形で言わば自分の中で勉強の「型」を作りやすい試験が多かったかなと思います。

ですが、中小企業診断士の試験は何といっても1次2次どちらも試験の出題範囲が広い!そして内容も深い!と今まで経験したことのないボリュームで、これは勉強していきながら分かっていったことでした。

1次は苦戦はしながらも、比較的今までの「型」で勉強していくことができました(時間はかかってしまいましたが、、)

2次はその中でも、今まで受けてきた試験とは別物で、それまでのやり方では受からないんだと前回の記事のOさんからの助言を受けて改めて理解し、なりふり構わず、色々なアプローチで自分の理解力向上や解法のブラッシュアップを行ってきました。

そんな鬼のような難易度の試験にどのような要因があって合格することができたのか、自分なりに分析した内容をまとめていきたいと思います。

1,守、破、離

当初、AASの解法を学んで過去問を解き採点を実施してもらったのですが、思うように点数が上がっていきませんでした。後から考えると予備校も受験者に楽観視してもらわないように点数を厳しくつけているような気がします。(これは再現答案の採点でも同様だと思います)

また、AAS独自の採点基準もあるらしく、採点結果は、あくまでAASメソッドを使った上での採点結果となっていたように思います(これは実際は分かりませんが主観です)。もちろんAASのメソッドはかなり有効なものではありますが、点数も上がっていかなかったことと、ふぞろいの他の解答も見た上で、このメソッドを自分の中に落とし込むには時間がないと考え、そこから自分なりの解法を導き出していくことにしました。

そこで、自分はOさんから教わった「黄金手順」なる解き方で解法を学び、自分によりしっくりくる解き方を身に着けていくことにしました。簡単に言うと、マーカーの使い方をAASの解法からちょっと変え、各設問にマーカーの色を決め、その設問に関連する与件にその色のマーカを引いていくというものでした。

事例Ⅰ~事例Ⅲは多くても設問は5問なので5色マーカー(赤、黄、青、緑、オレンジ)で基本足りるのと、さらにもう一色、紫のマーカーを使い、わざわざ表現とか、社長の思いとか成功体験とかとりわけ気を付けて覚えておくべき記載に紫のマーカーをしていくという自分オリジナルの解法を編み出していきました。

そんな感じでAASの解法をベース(守)として、その他のインプットを元に自分ならではの解法を編み出していったのでした。(破・離)

自分にしっくりくる解法というのは自分自身にしか編み出せないと思いますし、それを確立できたら問題の理解も解く上でかかる時間も大きく変わってくるのではないかと思います。

2,勉強仲間からの刺激

前回の記事にも書きましたが、先輩Oさんからのアドバイスは本当に大きなターニングポイントでした。試験に取り組む姿勢、日々の努力、情報収集などの向き合い方はまさに目から鱗が落ちる思いであり、そこまで努力をしなければ受からない2次試験はどこまで難しいんだろうと、それまで心にいくらかスキマのあった自分がとても恥ずかしく思えるほどでした。

ちなみにアドバイスは時期的に佳境に来ている9月前半にいただいたのですが、そこで黄金手順の書籍とか、後日他の年度のふぞろいの書籍とかも譲り受けることができ、また事例Ⅳマスターの情報とかもいただき、そこで頂いた書籍や情報が全て勉強に有効に活かされることになったので、本当にありがたく頭の下がる思いでした。。

そのような一緒に勉強を頑張っている方々に刺激を受け、自分の勉強へのフィードバックと大きなモチベーションにするというのが、とても大きな合格の要因になると思いました。当時はあまり見ていなかったのですが、X(旧Twitter)でもかなり多くの方が投稿されているので、Xを見て自らの刺激にするというのも一つの手かと思います。

3,情報の収集

上記Oさんからのアドバイス以降、YouTubeやブログで情報の収集を積極的にしていくことになりました。

見ていた動画としては、きゃっしい、北村先生、ねとたす、一問一答、診断士LABOなど、ブログも本当に診断士関連は色々あるので、見ていたら沼にはまってしまうくらいの情報量で、スキマ時間を見つけては楽しく見させていただきました。

情報の収集をしていく中で、1次知識の拡充や2次事例Ⅰ~Ⅲを解く上での基本的な考え方など、色んな覚え方や考え方、解き方があるんだな~と日々得るものが多かったと思います。

時間もない中で情報の取捨選択は難しかったですが、結果効率的に学習を行うことができたので、この情報収集も合格できた大きな要因の一つだと思います。

4,模試、外部講義、テキストの活用

AASの教材だけでなく、オプションの模試や外部講義やテキストにも出費を惜しまなかったのも要因の一つだと思います。

独学で合格した方や、一つの教材を繰り返して合格した方も多いかと思いますが、自分はなりふり構っていられなかったので(笑)まさに藁をもつかむ思いで模試、外部講義やその他有料教材等に申し込むことにしました。

模試は自分の現在位置の確認と試験当日のシミュレーションを行うことができ、某L社の直前講座は、事例はこんな方向性で答えていけばいいんだと回答の方向性が固まり、試験に向けての大きな自信になりました。また事例Ⅳマスターは事例Ⅳに挑む上での心構えを知り、問1の財務分析を機械的に処理することで時間の削減を図れ、問2、問3辺りで出てくるCVPやNPVの問題を数多くこなすことで苦手意識を克服することができました。

効果がどれくらい出るのかはやってみなければ分からないですが、やはり2次はそれなりにお金もつぎ込まないと受かる試験ではないと思いますので、情報の取捨選択もそうだし出費の思い切りも結構重要になるのかなとは思います。

5,事例Ⅳに向き合う

2次を受ける人ほぼほぼ全員に鬼門となる存在が事例Ⅳだと思います。事例Ⅳをどれくらい向き合って勉強するかはかなり合格をする上での大きな要素になってくると思います。

事例Ⅳを最初見たときは訳分からなすぎて、問題量もえげつないくらい多く、初めて涙を流したベジータの如く震えることしかできませんでした。。でも事例Ⅳに向き合ってしっかり点数を取っていかないと落ちるとAASの合格者インタビューの動画でも言っていたので、「大丈夫、怖くない」と自分に言い聞かせ事例Ⅳもしっかり勉強していくことにしました。

そしてこなしていくとパターンが分かり、勉強の仕方がどんどん分かってきたのでした。

「事例Ⅳは努力を裏切らない」というのがAASのキャッチフレーズであるのですが、これはその通りだと思います。時間があればしっかり点数を伸ばしていけるのが事例Ⅳであり、これは他の事例にはない強みだと思います。

なので、事例Ⅳを事例Ⅰ~Ⅲでカバーしようとしたら足元をすくわれると思ったため、70点取る気概で勉強を進めていった結果、見事合格を頂くことができたのでした。なので、事例Ⅳを甘く考えてはダメ。ゼッタイ。

6,勉強計画

追い込みの10月は勉強計画を9月末に立て、計画通りにひたすらこなしていくことにしました。この計画は自分の学習を進めるうえで大きな指針になり、また計画通りにこなして行けたことは試験に臨む上での自信にもなりました。

計画を立てていった方法としては、まず、9月末の状態から10月の試験に必要なスキル、TODO(いわばギャップ)を洗い出していき、それに必要な時間を試算、その時間が10月の勉強時間に収まるように調整し、10月の日程に割り当てていきました。

 ↑TODOの一覧。まずこんな感じで現在とのギャップで必要な要素を洗い出必要な時間を当てはめていきました。

 ↑TODOの要素を日程に割り付けて立てた月間計画。実績時間は結局付けませんでした。。

一日毎の細かい計画立ては慣れていた訳ではないのですが、こんな感じか?とやっていったら結果うまくいったので、計画立ても計画通りに進めるのも、実際やろうとしたら何とかなるもんだなあと思いました。

勉強するにも「何を」「どこまで」というノルマと、事例毎の勉強のバランスを考慮しないと偏りが生まれたり、直前に「これも足りない」いうのがあり焦ってしまったりというのがあると思うので、そうならないためにも試験の直前期ほど計画立ては重要になってくるものと思います。

7,本番当日の準備

最後の要素ですが、やはり「準備しておく」というのは結構大きな要素になると思います。上にも書いた通り、模試で当日の疲労感や、何を食べて過ごすかなどをシミュレーションしておく、など、当日予想外のことができるだけ起こらないように準備をしておくと、いつもの実力を発揮しやすいんじゃないかと思います。

また初見対応力を鍛えるというのも準備としては重要かと思います。自分は解いていない過去の年度を2年分残しておき、直前に1年分解いていました。(もう1年分は落ちた時の予備でした。。)

模試で初見対応力を鍛えるというのもあるかと思いますが、やはり過去問と模試では難易度が結構違うので、なるべく本番の緊張感に近くするため、過去問を残しておきました。一回見た問題は解答の方向性も分かっているので、時間内に解くことは簡単だし、頭が真っ白になることもないし、そういった突然の問題に触れた時にパニックを起こさないための準備をしていました。

そして試験当日は、何時に起きて、何時に朝ごはんを食べて電車に乗って、駅を降りて何を買うかとかをできるだけイメージしておきました。昼食は前日買っておいたパンを持って行って、思考が鈍らないようにお腹いっぱいにはしないようにしていました。

そんなんで試験中は特に大きなアクシデントなく、事例Ⅳはさすがにテンパりましたが、自分を見失うことなく問題は解き切れたと思います。

最後に

上記のような合格するための様々な要素が必要だったことが、今まで受けてきた他の資格試験とは大きく違いました。今までの勉強では行ってこなかったような色々な情報を収集し、教材を使い、計画し、準備をし、自分の今までの経験、知識、スキルを総動員しなければ受からなかった試験だと思います。

最後になりますが、合格後、AASでZOOMにて合格者向けのアドバイスを今年度の受験生の方々に向けて実施させていただきました。そしてそこでの内容を元にした記事を自分が趣味でやっているこちらのブログに数回にわたり掲載しておりました。実は、自分の今までの投稿は、そちらのブログの記事をベースにしています。

ブログには他にも自分なりにまとめた各事例の押さえておくべきポイントや、各事例の再現答案などの記事を載せているので、もしよろしければそちらもご覧いただければ幸いです。

次回からは完全オリジナルの内容で、自分が一番苦戦した1次試験の中小企業経営・政策の攻略法について書かせていただこうかと考えています。

長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。今回の投稿は以上とさせていただきます。

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