辛い時期は成長の証:診断士試験とダニングクルーガー曲線

こんにちは、吉田晴香です。

今回は、「ダニングクルーガー曲線」という心理学の概念をもとに、中小企業診断士試験をはじめとする受験勉強で誰もが経験する“辛い時期”をどう乗り越えるかについてお話しします。

受験勉強をしていると、「本当にこの試験に合格できるのか」と不安になったり、「これ以上続けて意味があるのか」と思ったりすることがありますよね。
特に社会人の受験生にとって、仕事や家庭との両立も相まって、その気持ちは一層強いかもしれません。

そんな時に知ってほしいのが、「ダニングクルーガー曲線」という考え方です。 この曲線効果を知ることで、自分の今の状況を客観的に捉え、ポジティブな気持ちを持ち続けるきっかけにしてもらえたら嬉しいです。

目次

ダニングクルーガー曲線とは?

ダニングクルーガー曲線とは、「知識や経験の量と自信の関係」を表した図です。
縦軸が「自信」、横軸が「知識や経験」となっています。
この曲線のポイントは、自信が知識や経験に比例して上がり続けるわけではないということ。
具体的には、次の4つの段階に分かれます。

馬鹿の山(自信のピーク):
まだ知識が少ない段階で、自分の能力を過信して自信が急激に高まる状態です。受験勉強で言えば、基本的な知識をインプットして「これなら意外といけるかも!」と思い始める頃がこの段階です。

絶望の谷(どん底):
知識や経験が増え、いざ過去の本試験問題や模擬試験を受け、自分の未熟さに気づき、自信が大きく低下する段階です。過去問演習や模試で思ったような結果が出ず、「自分は全然できていない」と打ちのめされ、まさに“どん底”という時期です。

啓蒙の坂(再構築):
そんな絶望の谷を乗り越え、少しずつ知識と経験が本物の実力として定着し、自分を客観視できるようになり、自信が回復していく段階です。コツコツ努力をし続けた成果が形になり始めます。

継続の台地(実力が自信となる):
知識と経験が十分に積み重なり、安定した自信が生まれる段階。過去問演習や模試でも安定した点数が取れるようになり、試験本番でも実力をきっちり発揮できる状態です。

「絶望の谷」は成長の証

受験勉強で最も辛いのは、「絶望の谷」にいる時期でしょう。そしてこの「どん底」をどう乗り越えるかにかかっているのではないかと思います。

この時期は、過去問や模試に挑戦してみても結果が散々で、解答を見ても理解が追いつかないことがあります。
深~い、細か~い論点に唖然とすることもあります。

自分がそんな状況でも、多年度受験生など、模試で高得点を取る猛者はいる
そんな人たちと比べて、「到底敵いっこない…」とメッタメッタに打ちのめされることもあるでしょう。

しかし、ここで覚えておいてほしいのは、絶望の谷にいるということは、それだけ成長している証拠だということです!

自分の未熟さに気づけるのは、基礎的な力を身につけ、自分を客観視できるようになったからこそ。

つまり、この絶望の谷(どん底)を乗り越えれば次の段階「啓蒙の坂」に進む準備が整っているということです。

絶望の谷(どん底)を乗り越えるために

アウトプットとインプットをひたすら繰り返す

絶望の谷では、アウトプットで打ちのめされることが多くなります。それでも、決して諦めないことです。

問題演習や模試でメッタメッタに打ちのめされたときも、「これが本試験じゃなくてよかった!本試験前に気づけた!ありがとう!」くらいの気持ちを持ちたいものです。

今一度、知識の点検と新たなインプットを行い、理解を深めた状態でまたアウトプットに挑戦しましょう。
アウトプットして打ちのめされて…の繰り返し。


その中で、「前はミスったけど、今回は解けた!」という小さな成功体験が生まれます。
「できた!」という実感が自信を回復させ、次の挑戦への意欲につながります。


諦めずに、何度も何度も繰り返す。
繰り返しこそが、本物の実力をつくります。

辛い時期を乗り越えた先には明るい未来がある

ダニングクルーガー曲線を理解すれば、今の自分の状況を冷静に捉えられるようになります。
辛い時期が続くと「自分には無理かもしれない」と思ってしまうこともあるでしょう。
でも、そのどん底をのり越えた先には、必ず合格が待っています。

私も受験勉強中に「絶望の谷」を何度も経験しました。
合格後はもちろん、今でも「あの時諦めなくてよかった」と思うことがあります。

打ちのめされることは、成長している証です。

自分を信じて、ともに一歩一歩、着実に前に進んでいきましょう!

それではまたお会いしましょう!

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