読者の皆さん、こんにちは。AAS東京の金森です。
5月から続く地方都市の中小企業・起業家支援施設における研修も早いもので2ヶ月が経過しました。
数多くの地域のチャレンジャーたる事業者様と向き合う中で、新商品や新サービスに関する企画資料を作成してお見せするという機会があります。
その際に最も気を付けていることは、単なる思い付きではない妥当性ある提案とすることです。
例えば先日は、あるお菓子の新商品企画について考えました。既存のお菓子に変化を加えることで、ウケる商品に生まれ変わらせようというものです。
詳細は企業秘密ということで伏せますが、私が考えた切り口は以下の3つです。
- 見た目を変える(形、色など)
- 味を変える
- 食べ方を変える(お客の動き)
切り口を示すことで、提案が整理され、説得力が高まる効果があります。
また、それぞれの切り口の具体案を説明する際には、必ずその裏付け(提案の根拠)も合わせて説明することを心掛けています。
例えば、
「商品特性から自然と連想されること」
「世間の流行に関する客観的市場データ」
「類似業種の成功事例」
などを、画像、グラフ、新聞記事を交えて説明しています。
どんなに面白そうな企画も、決定し実行する経営者自身が納得して自発的に進めようと思わないことには実現しません。
診断士の独りよがりの思い付きアイデアでは結果にはつながらないのです。
このことはまさに診断士二次試験にも当てはまることだと思います。
「与件文」という裏付けから導かれる助言を、
「切り口」で整理して示すことで、
採点者(経営者)に分かりやすく伝わる答案になります。
もちろん企業支援の現場では、差別化につながる斬新なアイデアが求められますが、やはりそこには根拠があってしかるべきで、「なんとなく面白い」ではダメですよね。
常に、自身の答案が事例企業社長(採点者)に対して分かりやすく、納得できるものになっているかを確認するようにしましょう!