本当に使えるマニュアルとは

読者の皆さま、こんにちは。
AAS 東京の渡邉と申します。

一応、毎回自己紹介をしておこうと思うのですが、
私は昨年から地元の岡山県にUターンし、家業の承継を見据えて
父親の経営する会社に勤務しております。

ブログとしては、皆さまが診断士試験を通じて学習されている知識が、実際の経営現場でどの様に
活用されているかを中心にお伝えし、現場で使えるレベルまで腹落ちして頂くことを狙っております。

さて、本日のテーマは「マニュアル作成」です。
2次試験の勉強をされている方なら、「マニュアルを作成し、作業標準化を進める」という様な
解答はどこかで書いたことがあるのではないでしょうか?
私も受験生時代、何度も書いた記憶があります。

それでは、本当に使えるマニュアルってどんなものか考えたことがありますでしょうか?

※以下は、大阪中小企業診断士会『中小製造業における「技能伝承(継承)」の実態調査と提言』から
例を抜粋させて頂きます。

例えば、マニュアルに「ウエスにコンパウンドをつける」と書かれてあったとして、
これを読んだだけで作業が正しくできるでしょうか?

できないですよね…。

コンパウンドをどの程度の量をどの様につければ良いのか分かりませんね。

それでは、以下の記載だとどうでしょうか?

・ウエスにコンパウンドを歯ブラシに歯磨き粉をつける要領で2 – 3mmつける

これなら作業ができるのではないでしょうか?更に言えば、絵や写真がついていれば完璧ですね。
ここでのポイントは、「歯磨き粉をつける要領」という比喩的表現及び「2-3mm」という具体的な数値
が示されていることです。

他にもマニュアルを作る際に気を付けるポイントはたくさんあります。
一口で「マニュアルを作成する」と言ってもかなりの労力を要するので中小企業には
なかなかできないのです。

実際に、私の会社でも完ぺきにマニュアルが整備されているとはとても言えません。
そもそもPCのスキルが低いので、従業員にお願いしてもなかなか良い物はできません。
こんな時に助けてくれる診断士がいたら良いのにな、と切実に思います。

一度マニュアルさえをつくることができれば、教える方も教わる方も楽になり、作業の効率も格段に上がり
ます。上で述べた作業標準化もそうですが、昨今課題になっている技能伝承などにおいてもマニュアルが
重要になります。会社にとっては貴重な資産になりますね。

2次試験では「マニュアルを作成する」と書くだけで解答になるかもしれませんが、
実際の診断士活動では、本当に使えるマニュアルをつくれるようになりたいものですね。

それでは本日はこの辺で。

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