こんにちはジャータンです。まだまだ予断は許さないものの、緊急事態宣言も解除されいろいろな活動が少しずつ再開されてきています。皆さんにとっては外出自粛が逆に勉強の後押しになったかもしれませんが、解除で気を緩めることなく、自粛期間中に確立した勉強スタイルに、今までは実施できなかったことも必要に応じ追加しながら、そのままゴールまで駆け抜けて下さい!
今回は2次試験の解答手順について書かせていただきます。タイトル名としたのは、実は私が2次試験の解答を行う上で、最も模索したことと言っても過言ではありません。と言うのも、私の1度目・2度目の受験時は1色のマーカーとシャーペンのみで対応していました。私が通っていた某大手スクールでは、演習の後に小グループでそれぞれの答案を見せ合いながら、与件文のどこに着目したかの意見交換をすることがありましたが、その時によく他の受講生が与件文を綺麗に色分けしてあるのを見て、“凄いな、ちゃんと事例を分析できているな”と内心敗北感を感じていました。
と思いながらも私が色分けになかなか踏み出せなかったのは、カラーペンを持ち変える時間的ロスもさることながら、色分けをやりきれる自信がなかった為です。色分けの代わりとしてシャーペンで与件文に、関連すると思われる設問の番号を振ったり、S・W・O・Tのアルファベットを記入したりしていました。シャーペンだと修正する際は斜線を引いたりして訂正しやすい一方で、カラーマーカーだと1度線を引いてしまうと仮に訂正した場合に色がグチャグチャになり混乱してしまうことを恐れたのです。1色のマーカーは、自身が重要と感じた箇所を際だたせる為のみに使用していました。しかし2度目の不合格の際に“何かを変えないと合格しない”とさすがに危機感を抱き、その1つとしてカラーマーカーによる色分けに挑戦することにしました。
AASでは(1)経営理念・社長の想い(2)機会・顧客ニーズ(3)強み(4)脅威・弱み(5)重要キーワード・わざわざ表現(6)企業概要・その他、の6パターンで色分けと太塗り・細線を使い分けたマーキングを推奨していると思います(*「2次試験事例問題の解法」2018年1月改訂版より)。色分けに挑戦することにはしたものの正直まだこの方法を取り入れる自信はありませんでした。何故ならば明らかにSWOTの識別ができるケースがほとんどでしょうが、例えば事例によっては「脅威」が発想を変えることで「機会」になり得るケースもあるのではないか、そこで迷い出すと色分けがスッキリできない限り前に進めなくなるのではないか、などの不安があった為です(事例に応じたSWOTができない時点でアウトなのでしょうが・・・)。
結局私が採用したのは設問毎に色分けをする方法です。設問毎にマーカーの色を決め、設問の題意を太塗り,制約条件を細塗りした後、与件文の中で設問に関連すると判断した箇所を設問毎に決めたマーカー色で細塗りする方法です。ここでもう1つの工夫(?)は、従来私はマーカーの太い方しか使っていませんでしたが細い方を使うことです。例えば与件文の中で複数の設問に関連し得ると解答作成前では判断しきれなかった箇所は、複数の細い色マーカーをつけることとしました。このマーキング方法により、設問の解答を組み立てる際は、与件文の中で設問と同じ色の箇所を見に行き、複数の色がついた箇所はその時点でどちらの設問との紐づけを重視すべきか判断していました。
この方法だとSWOTの識別等ができないので、結局ここは従来からの方法とほぼ同じで、S・W・O・Tのアルファベットを該当箇所に記入し、また経営理念・目標や社長の相談事など解答を作成する上で留意すべき点は☆マークをつけたりすることで補足していました。
もともと目指していた“カラーマーカーでの識別により事例を分析しきる”ことには至ってないかもしれませんが、自分の対応プロセスを固めてしまうことで落ち着いて対処できる様になったとは思いますし、そのせいだけではないでしょうが3度目の試験での合格に繋げることができたと考えています。
ちなみに、3度目の受験時は独学だったこともあり、あまり他の受験生の対応プロセスを新たに知ることはありませんでしたが、1~2回セミナー等に参加して他の方の対応方法を伺い知ると、芸術的に綺麗に色分けし、“分析しきっているなぁ”と驚嘆の対応をされる方も居れば、シャーペン1本で乗り切る強者(?)もおられました。恐らくシャーペン1本の方も、メモや印で工夫をしたり、頭の中で組み立てたりで、試験後の与件文の見た目こそ大きく違えど対応していること自体には大きな差はないのかもしれません。
と言うことで、周囲の方法は参考にしつつも惑わされることなく、自身の1番やりやすい対応プロセスを固める(必要に応じアップデートしていく)ことが、2次試験合格を勝ち取る上で1つのポイントになると思います。
では、充実した週末をお過ごしください!
*現在は増補3版として販売されています。改訂内容は把握できていませんが、2次試験の解法に悩まれている方は参考にされてはいかがでしょうか。