2次試験向け学習の息切れを予防し、やる気を維持するために

こんにちは。AAS卒業生の典茶漬け(のりちゃづけ)です。

2次試験まであと2か月。力試しの模擬試験も視野に入るなど、これまで学んできたことの集大成に差し掛かる今頃は、受験生の方々にとって最もやる気に満ちた時期かと思われます。

このテンションで最後まで駆け抜けたいところですが、今年は2次試験の学習期間が通常より長いため、例年以上にやる気の維持が難しいのではないでしょうか。

基礎力を付けるために大事だとはいえ、似たような学習の反復ばかり続けていると、慣れてマンネリ化してしまいます。加えて、事例問題のように明確な正解基準が示されない記述式では、思うように学習の成果や自己成長を実感し辛いため、やる気の維持は徐々に難しくなっていくと思われます。

「やる気が無くなるなんて、自分にはあり得ない」、と思っていても、ある日突然気持ちの変化が起こるかもしれません。やる気に満ちている今のうちに、予防策を講じておくに越したことはないでしょう。

やる気を維持する方法としては「合格後の自分をイメージすること」がよく挙げられます。しかし、私がより実益的な方法として取り上げたいと思うのは「事例問題など学習1回あたりの集中力を高めること」です。集中力の高い学習ができると達成感や自信が生まれ、それが次の学習へのやる気に繋がります。

そして、2次試験向け学習における集中力維持の対策としてお勧めしたいのが、「学習に変化を取り入れること」です。これは昨年、渡邊先生のブログ「限界の檻を飛び越えろ!」の中で紹介されました。簡潔ながら受験生にとって大変参考になる記事ですので、未読の方は是非どうぞ。

本ブログをご覧の受験生の中には、既に「学習に変化を取り入れること」の効果に気づいている方もいるかと思われますが、まだご存じない方や今まさに反復学習に飽きつつある方のために、あらためてこの話題を掘り起こしてみたいと思います。

 

学習時間の中で“集中力に強弱”をつける

「集中力の維持ならば、適度に休憩を挟めば良いのではないか」、と思われた方もいらっしゃるかもしれません。確かに眠気があるなど本当に疲れている時は、物理的に身体や脳を休めることが必要でしょう。

しかし個人差はあるとはいえ、疲労感がそれ程でもない休日の午前もしくは午後に、事例問題を2つくらいの学習であれば、敢えて合間に休憩を入れる必要は無い、というのが多年度生としての実感です。逆に脳の学習モードを維持しつつ、その中で変化をつける方が、2次試験学習における集中力の維持には有効だと思います。

ここで言う“変化”には、学習の中身だけでなく、学習に要する集中力の高低(強弱)も含まれるところがポイントです。

具体的には、複数の事例問題を使った学習の合間に、事例問題以外のラクで“ゆるい”学習を挟み込むことです。こうすることで、休憩を取るよりもスムーズに次の事例問題へ取り掛かることができる上に、学習の一時中断に伴う様々なリスクを減らすことができます。

注)個人的な体験や主観に基づき作成したイメージ図です。学術的根拠に基づくものではありません。

実際に私が合格した年は、それ以前の休憩習慣(仮眠、読書、スマホ)をやめて、2次試験とほぼ無関係の“ゆるい”学習を事例問題の合間に挟んでいました。

当時は学習に変化を取り入れることを意識していたわけではなく、2次試験で結果を出せなくても何かしら成果のあった1年としたい、という気持ちからでしたが、結果的には本命試験にプラス効果だったようです。最後までやる気を維持し、集中力の高い学習を1つ1つ積み重ねた結果、合格への道を切り開くことができました。

このように、学習の合間に別の種類(科目)の学習を織り交ぜることは、実は新しいことではありません。勉強法の一つ「インターリーブ学習(交互学習)」と呼ばれ、その効果を紹介した記事や本がすでにいくつか存在します。ご参考までに、本ブログの最後に参考資料として載せておきました。

 

2次試験と相性の良い“ゆるい勉強”の条件

事例問題の合間には、白書や試験関連の読書、事例4対策の計算トレーニングなど、2次試験に関連する学習ができれば理想的です。しかし、それがなかなか難しい・・・。お察しの通り、これらのガチな2次試験対策は、頭を使いすぎて“ゆるい”学習の部類に当てはまらないからです。

それではどのような学習なら良いのか。自分自身の経験のもと、中小企業診断士の2次試験向けの学習と相性の良い”ゆるい”学習を選ぶ上でのポイントを下記にまとめました。学習に変化を取り入れる際のご参考までに。

事例問題の合間に挟む“ゆるい学習“の条件

1.  学びたいと思うこと
長続きするためにはやはり学ぶ意欲があること、例えば、自分が好きなこと、興味があること、仕事や生活で役に立つこと、もしくは2次試験合格後にやりたい事と関連があることが良いです。

2. 学ぶことで自己成長を感じられること
小さくても確かな自己成長の手ごたえを得て、達成感や自信を補い心身を健全に保つための糧としましょう。

3. 頭をあまり使わなくてもできること
学習がストレスにならず、頭をあまり使わずサクサク進むもので、本命である2次試験向け学習とのメリハリを。

4. さっと始められて、いつでも中断できること
学習のテーマはいくつでも良いと思いますが、準備に手間取る、中断が難しい、つい熱中してしまう(中毒性が高い)など、本命学習にとって本格的な妨げになるものは避けた方が良いです。

5. 場所や姿勢を限定されないこと
長時間同じ姿勢で座り続けるのを避け、ゆったりソファーでなど、楽な姿勢で身体をリラックスさせましょう。ただしそのまま居眠り突入にご注意ください。

因みに私が選んだのは「紙の単語カードを使った語学学習」でした。昨今あまり見かけなくなったアナログな学習スタイルですが、手軽で邪魔にならないので2次試験対策の合間に行う“ゆるい”学習としてピッタリでした。学習アプリもいくつか試したのですが、携帯電話やタブレットだとすぐよそ見をしてしまう自分に気づき、学習中は封印しました。

 


「2次試験のために少しでも時間を捻出したいのに、他の学習に時間を割くなんてそんな馬鹿な!」、などと思われることなかれ。これも本命である2次試験のため。

ジョギングやウォーキングでも、途中でゆっくり走る(歩く)と再び早く走れる(歩ける)ようになります。学習も同じで、疲れ果ててやる気が大幅にダウンしてしまう前に意図的にペースダウンの機会を挟むことにより、結果的に長く続けることができます。

大事なのは立ち止まらずに進み続けることです。

もちろん、しっかり脳と身体を休めることが大事なのは言うまでもありません。すべては健康であってこそ。体調管理面もどうか怠りなく!

 

 

[参考情報]

ダイヤモンド・オンライン
反復学習よりも効果大!学習に変化を取りいれる「インターリーブ」のすごさ
書籍、ベネディクト・キャリー 著/花塚 恵 訳、「脳が認める勉強法」の内容紹介です。

株式会社スタディーハッカー
勉強には「変化」をつけよう。大きな学習効果を生み出す “インターリーブ勉強法”
上記の本のインターリーブ学習に関する部分が分り易くまとめられています。

 

[おまけ]

ウェブサイト記事の読み上げには拡張機能「Read Aloud: A Text to Speech Voice Reader」が便利です(対応ブラウザ:Chrome、Firefox)。片手間に情報を耳から入れることで時短になります。ブラウザ上で開けば事例問題や解説などのPDFファイルも読み上げてくれます。(超おススメ!)

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