こんにちは、ほそかわ(仮)です。2次筆記試験まであと16日となり、受験される方は追い込み段階ですね。昨年この時期の私はというと、不安と焦りで落ち着かず、どこか上の空の気分がずっと続いていた記憶があります。気持ちにまったく余裕がなく、新しい知識や解法などを受け付ける状態ではありません。直近の過去問をひたすら解いて、解答手順を少しでも染み込ませるようにしていました。
概要
対象(誰に):2次試験受験者
内容(何を):ファイナルペーパーの位置づけ
方法(どう):作成過程を紹介
内容
第9回目は、ファイナルペーパーについてお話します。
ファイナルペーパーを持っていると試験当日の緊張が和らぐという “御守” のような効果はもちろんあると思います。極度のあがり症の私には必須アイテムです。ただ、私はファイナルペーパーの位置づけが単なる御守だけにとどまらず、解答の基本と方向性を見失わないための “自分専用の道しるべ” になると思っています。その位置づけをしっかり意識してつくったファイナルペーパーは、御守のような受動的なものだけでなく、ツールとして活用できる能動的なアイテムになるはずです。
とは言え、一旦ファイナルペーパーをつくり始めると、作り方やどこまで書くかなどすごく悩むでしょうし時間もかかると思います。試験直前にこの作業を始めると、どこか時間の無駄遣いをしているような気持ちになったり、焦りで集中できないという状態になったりすることが予想されます。したがって、直前につくるのではなく今から準備し始めて日々こまめにアップデートを… ⇐ できればこれもやりたくないですよね (汗)
ではどうすれば良いのか…。
私が過去に書いた記事 第6回目「私の解答手順」 と 第7回目「自分診断で弱み発見&克服」 を読んで実践されている方、おめでとうございます。ファイナルペーパーを既にお持ちです。進むべき方向と迷子にならない目印が既に記録されているはずです。更にそのデータを一目見てわかるように整理・編集し、文書や写真としてスマホに保存すれば、いつでもどこでも道しるべを確認することができます。試験当日の 移動中、自席で待機中、トイレ待ち中、ランチ中、にササっと見ちゃいましょう。
また、事例毎にファイナルペーパーをつくりましょう。そして試験当日は各事例の試験開始前に全事例のファイナルペーパーをサラっと確認することをおススメします。事例によっては他の事例の切り口を使う場合もありますし、より視点を広く高く、柔軟な発想ができるようにもなります。
過去記事を実践されていない方も、私が実際に作成した下記ファイナルペーパーが参考になれば幸いです。
手順
1. 受験番号記入
2. 問題用紙破く
3. 段落ごとに下線
4. 企業概要
5. 方針決定
6. 戦略フレーム
7. 解答骨子
8. 与件精読
9. 骨子埋め
10. 答案作成
意識
・マクロで企業分析(企業の方向性)
・マクロで出題意図(戦略フレーム)
・戦略・顧客・資源を捉え直す
・企業視点 → 顧客視点
・わからない or パニックなら他の問題へ
・鼻で息を吸って口から吐く(脳を冷やす効果)
・主語(題意)と述語(解答)は直接的でシンプルに
・因果は与件と知識で具体的に
・設問間を巡回しながらわかるところから埋めていく
共通
・理念・相談内容・目標
・環境変化(機会・脅威)
・経営資源(外部・内部)
・全体戦略(市場浸透・新製品・新市場・多角化)
・顧客設定(市場・ニーズ・サイコ)
・競争戦略(差別化・集中化)
方針
・機会を捉え(誰に)、ニーズに応え(何を)、強みを活かす(どう)
・強みはさらに伸ばして活用
・弱みは外部資源・連携で補足
・脅威・競争は回避
・地域貢献を絡める(連携・資源)
組織(戦略に組織を適合させる)
・時制で整理
・構造(機能別・事業別・マトリクス)
5原則(目専権命範)
正規・非正規・外注・女性・高齢者
・文化(理念・価値観)
3条件(目標・意欲・疎通)
・人事(モラール・能力)
動機付け・衛生要因
幸の日も毛深い猫
OJT・OFFーJT・自己啓発
公正評価
マーケ(顧客満足で売上向上・地域貢献で関係性)
・STP(既存・新規、ポジション)
・4P
製品(ライン・アイテム、需形貯変同)
価格(適正価格)
販路(直販・店舗・ネット・共同物流)
プロモ(体験・教室・口コミ・DM)
・サビトラ(従業員満足度)
・マーケ3.0(地域貢献)
生産(効率化・高付加価値化)
・短期的課題(短納期・低コスト)
・長期的課題(高付加価値・新事業)
・QCD x(営業・設計・調達・作業)
・PDS(計画・実行・統制)
・生産面と販売面
・受注生産・見込生産
・多能工化・多台持ち
・歩留まり改善・段取り削減
・仕掛かり・在庫適正化
・標準化・マニュアル化・共通化
・一元管理・DB・共有化・リアルタイム・オンライン
・進捗・余力・在庫
・課題はシンプルに解決
・IT(目的・受信・発信・効果・効率)
財務
・文章問題から
・解けそうな問題から
・単位・符号
・問われていることを確認
・手間でも公式通りに
・減価償却・節税効果
白書
課題(人口減少・少子高齢化)
対策
1. 人手不足
・業務プロセスの見直し
・IT化
・多能工化・兼任化
・女性・高齢者
・設備投資(改良・更新)
・地域連携(企業間・共同)
2. 経営者の世代交代
・廃業(経営資源の引き継ぎ)
・創業(副業・フリーランス)
・承継(時間かけて準備・意識醸成)
3. 自己変革
・構造変化への対応(グローバル化・デジタル化)
・防災・減災対策(BCP・保険加入)
・BCP(中核技術の再認識・取引先への安心感)
今回はこのへんで失礼します。
最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさんのこれまでの努力が報われることを心よりお祈りしています。
自己プロフィール
職業:会社員(製造業、機械系エンジニア)
年齢:40代
受験生期間:4年(令和元年2次試験合格、令和2年中小企業診断士登録)