皆さん、明けましておめでとうございます、「海と麦酒」です。
2次試験を合格された方はそろそろ、診断士になる前の最後の砦である実務補習について
どうしようか考え始めている頃ではないでしょうか。
前回は、昨年当方が受けた実務補習(15日間コース)の全体の流れをざっと申し上げました。
今回はその中で、嬉しかったこと、失敗したこと、感じたこと等を振り返りたいと思います。
診断1回目:サービス業
診断2回目:製造業
診断3回目:小売業
15日間コースの場合は、よくあるパターンのようです。では見ていきましょう
1) 決算書=財務諸表のウェート(気づいたこと)
事前に頂く決算書をみると業種により傾向が大きく異なることを実感します。
但し実際のヒアリングの際、決算書の事前分析はそれなりに重要ですが
社長(又は財務担当役員)はその辺りの事情はもちろん認識しているので、
会計の専門用語や指標を使って説明しても響かない気がしました(眠そうでした)
2)ヒアリング時の質問攻め(失敗したこと)
また、最初の頃のヒアリングでは、限られた時間でできるだけ情報を収集しなくては
という意識が強く質問攻めにしてしまい、社長が質問にうんざりしている様子も感じました。
そのことをヒアリング終了後メンバ内で共有し、次回以降のヒアリングでは、質問数を絞り、
社長に自分の考えていること、やりたいこと、夢を熱く語ってもらう方針に切り替えました
3)社長に響いたように感じたこと(嬉しかったこと)
社長が一番身を乗り出して聞いてくれたのが、資金調達に関する新たな知識やアイディア、
事業に関して、社長を含めた自社の社員が気づかない盲点や思い浮かばないアイディアでした。
また、2代目、この時はご子息、の経営者教育、経営知識構築の提案をした際も
眠たそうな目が急に精気を帯びました(その後実行されたかは不明ですが)。
社長ヒアリング、社長への報告会、各3回ずつの経験でしたが、診断士が求められているのは
頭でっかちな経営分析を並び立てるのではなく、社長の思いをうまくくみ取り、
理想はあるが具体的な道筋が描けず、実行に移せずモヤモヤする気持ちを取り除き、
ゴールまでのシンプルな道を示し、時にサポートすることだと思いました。
単に口先だけの机上の空論に終わらず、実行することと実行した結果の責任を全て負う社長に
できるだけ寄り添うこと、これが私の目指すべき姿と思うようになりました。
皆さんも、中小企業診断士になった後、どのような姿になりたいか、少しずつ考えてみては如何でしょうか。