みなさんこんにちは。さるよせです。
12/11に2次筆記試験の合格発表がありましたね。
2次筆記試験を受験された方、この日を不安な気持ちで待っていた方が多いかと思います。
さるよせは、自分が受験しているわけではないのですが、合格発表当時までは、なんとなくそわそわしており、1人でも多くの受験生の方々に良い結果が出ることを願っていました。
しかしやっぱりそこは試験。合格/未合格は必ずあります。
今年未合格だった方は、今年の敗因分析をして、来年に向けて対策を立てて、学習を進めていく必要があります。
その対策を立てる上で、定量的なデータがあると対策が立てやすいと思います。
今回は、2次筆記試験の得点分析を行い、対策を立てる一手法を紹介します。
ここで必要なのは、2次筆記試験の得点開示結果(ABCD評価、得点)になります。
1.評価分析
評価分析では、評価(得点区分ABCD)の数を合格者と未合格者にわけて分析します。
ここで、サンプルとして、ある年度の19人(合格者数4人、未合格者数15人)の評価の数を分析します。
評価の数を集計した例は以下表1となります。
表1 評価の数
表1において、黄色部分は、各事例で数が最大なものを表しています。
ここで、表1の黄色部分に注目してわかることは、未合格者は、事例Ⅰ~ⅢはB判定以内を取る実力がある一方で事例ⅣはC判定に留まっていることがわかります。
それに対して、合格者は、事例Ⅰ~ⅣまでまんべんなくA判定を取っていることがわかります。
次に、得点分析について説明します。
2.得点分析
得点分析では、得点について、合格者と未合格者にわけて分析します。
評価分析同様、前提として、19人(合格者数4人、未合格者数15人)の得点平均と標準偏差を分析します。分析した結果をまとめた例は表2となります。
表2 得点分析
表2において、「③ー②」は、未合格者の平均点から合格者の平均点を引いたものになります。また、黄色部分は、絶対値が最大のものを表しています。
ここで、表2からわかることは、 得点平均の観点では、合格者と未合格者の得点差の幅は、事例Ⅰ~Ⅲについては約7点差以内、事例Ⅳについては約17点差である。したがって、事例Ⅳで特に合格者と未合格者との間で差がついていることがわかります。
そして、得点の標準偏差の観点では、未合格者は、事例Ⅳについて、ばらつきが最大となっています。
3.考察
今回の評価分析と得点分析の結果を再度まとめると、以下になります。
[評価分析]
・未合格者は、事例Ⅰ~ⅢはB判定以上。事例ⅣはC判定。
・合格者は、事例Ⅰ~ⅣはまんべんなくA判定。
[得点分析]
・得点平均では、合格者と未合格者の得点差の幅は、事例Ⅰ~Ⅲでは約7点差以内。事例Ⅳでは約17点差。
・得点の標準偏差では、未合格者は、事例Ⅳのばらつきが他の事例に比べて大きい。
これらの分析の結果から、まず、事例Ⅳができる人とできない人の差が大きいことがわかります。そして、未合格者は合格者に比べて事例Ⅳが苦手な人が多いことがわかります。したがって、未合格者は事例Ⅳの得点アップを図る必要があります。
また、評価の観点から、未合格者は、事例Ⅰ~Ⅲについて、B→Aとすること、事例Ⅳについて、C→Aとすることが目標となります。そして、得点の観点から、未合格者は、事例Ⅰ~Ⅲについて、7点アップ、事例Ⅳについて、17点アップすることが目標となります。
4.最後に
ある程度の人数の得点開示結果を集めるには、勉強会などを活用されると良いと思います。勉強会に参加して、勉強仲間と、是非、定量的な評価分析や得点分析を実施し、実際の再現答案の分析と合わせて検討していくと、より効果的に学習の方針が立てられると思います。
勉強会は、「診断士 勉強会」で検索すると、いろいろな勉強会が検索されます。来年再チャレンジされる方は、今週(12/21の週)、新規入会セミナーやオリエンテーションをオンラインで実施しているところもあるので、それら勉強会のオンラインセミナーに積極的に参加してみると良いと思います。
また、昨日12/20は口述試験日でしたね。口述試験を受験された方、大変おつかれさまでした。2次試験合格後の実務補習がんばってください。
きょうはここまで。
さるよせでした。