みなさん、こんにちは。フレブルたけちよちゃんと申します。
3回目の投稿です。
もうそろそろ1次試験の願書が配布されたり、受験手続が始まる頃かと思います。
受験される方は、忘れずに手続きしましょうね。
さて、順調に試験対策できている方も、そうではない方もいらっしゃるかと思います。
私は、若いころはもっと簡単に覚えられたものが、年齢を重ねると集中力が落ち、理解をしないと覚えられないようになった気がします。
とはいいつつも、がんばることには変わりありません。
少しでも覚えやすい形にすることで、一歩ずつ進めていきましょう。
今回は、その名称からどんなものを表すのか、わかりづらいものを取り上げたいと思います。
経済学・経済政策の分野から、需要の価格弾力性
財務・会計の分野から、営業レバレッジ係数
じつは、この2つは定義式としては同じ形をしています。
もう混乱してきそうですね。
需要の価格弾力性(経済学・経済政策)
需要の価格弾力性とは、価格が1%変化したときに、需要が何%変化するかという指標です。
といっても、なんだかピンとこない説明に感じます。なにをもって弾力と言っているのかわかりません。
定義式を見てみましょう。
需要の価格弾力性 = ー(需要の変化率)/(価格の変化率)
= ー((需要の増加分)/(需要量))/((価格の増加分)/(価格))
= ー((需要の増加分)/(価格の増加分))/((需要量)/(価格))
ー(需要の増加分)/(価格の増加分)の部分は、需要曲線の接線の傾きを示します。
”ー”が付いているのは、価格の上昇に対して需要量は減少するので、絶対値を表すためです。
(需要量)/(価格)の部分は、原点から需要曲線の接点を結ぶ直線の傾きを示します。
ここから言えることは、需要の価格弾力性とは、需要曲線の接線の傾きと原点から接点を結ぶ直線の傾きの比を示しているということです。
接線の傾きが原点からの直線の傾きよりも急な場合、弾力的であるということです。
経済学では、接線の傾きを短期の変化を表し、原点からの直線の傾きを長期の変化を表すことがあります。
このように考えると、短期的な変化が長期的な変化を上回るとき、弾力的であるということを表しています。
弾力的かの判断は、2本直線を書いてどちらの直線の傾きが急かを考えるだけということになります。
たとえば、株式市場において株価の短期平均線が長期平均線を下から上に抜けるときをゴールデンクロスといい、買い時のサインであるという考え方があります。
これは、株価の弾力性が高いという状態を示しているのです。
いかがでしょうか。
短期的変化と長期的変化の比較と考えると弾力的という意味がわかりやすく感じるのではないでしょうか。
営業レバレッジ(財務・会計)
営業レバレッジ係数は、売上が1%変化したときに、利益が何%変化するかという指標です。
弾力性の定義と同じ形です。
営業レバレッジ係数 = (営業利益の変化率)/(売上高の変化率)
= ((営業利益の増加分)/(営業利益))/((売上高の増加分)/(売上高))
= ((売上高の増加分)×(限界利益率)/(営業利益))/((売上高の増加分)/(売上高))
= ((売上高)×(限界利益率)/(営業利益))
= (限界利益)/(営業利益)
よくある参考書通りに変形してみました。
レバレッジとは「てこ」のことですが、この式から「てこ」を感じることができません。
もう一歩踏み込んでみましょう。(限界利益)=(営業利益)+(固定費)を代入してみます。
営業レバレッジ係数 = ((営業利益)+(固定費))/((営業利益))
= 1+((固定費)/(営業利益))
いかがでしょうか。
営業レバレッジ係数という言葉から、固定費を「てこ」として扱っていること、営業利益を用いることも理解しやすいのではないでしょうか。
ここまで変形してみると、固定費が増加すると、経営レバレッジ係数が大きくなるのがよくわかります。
直感的理解を大切に(経済学を学んで)
私は、大学・大学院(修士課程)では経済学を学んできました。
経済学では数式でモデルを作り、ある変数が変化すると、その他の変数がどう変化するかを確認したりします。
実際やることは、連立方程式を解いて、ある変数で微分するだけだったりしますが。
そこで大事になってくるは、その式をどう解釈するかということです。
数式をこねくり回して、論理的に正しいとしても、直感的に理解しがたいものも多々あります。
「風が吹けば、桶屋が儲かる」と言ったところで、すぐに理解してもらえないのと同じです。
前述の営業レバレッジ係数は、参考書などでは「(限界利益)/(営業利益)」と表され、これに当てはめて計算します。
この式を見て、どこから「てこ」を読み解くのでしょうか。
私は直感的に理解できませんでした。
営業レバレッジ係数 = 1+((固定費)/(営業利益))
この式であれば、1を基準として営業利益1単位当たりの固定費の影響度としてとらえることができます。
これが営業レバレッジ係数ですといわれたほうが、理解しやすいと思います。
それにすぐ思い出せます。
いろいろな分野の学習をしていても、直感的に理解できるかというのはとても大切なことだと考えます。
とはいえ、直感的理解を求めるあまり時間をかけすぎてもいけません。
学習時間は限られていますので、時間配分には気を付けましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、また次回に。