こんにちは、花柄です。
皆様、年末いかがお過ごしでしょうか。
診断士2次筆記試験を受験された方は、落ち着かない年末をお過ごしのこと、お察しします。
さて、月日が経つのは早いもので、私の方は会社を辞めてからまもなく1年になります。
新卒から33年間勤めた会社だったので、辞めたら喪失感を感じたり、後悔の念がよぎったりするのかな?と思っていました。しかし、この約1年間、前の勤め先のことを思い出したり、懐かしんだりすることは全くありませんでした。
その理由は、会社を辞めてすぐに2次筆記試験の合格発表、口述試験、実務補習と続き、診断士登録後もコンサルタント養成塾や研究会活動などで、新しいことに前向きに取り組んでこられたからだと思います。
まだまだ経営コンサルタントとして活躍というレベルではありませんが、その土台を築く貴重な1年だったと感じています。
BCP策定支援、始めました
BCPとは、ご存知の通り(Business Continuity Plan)すなわち事業継続計画のことであり、地震や台風などの自然災害、新型インフルエンザなどの感染症パンデミック、あるいはテロなどの非常事態が発生した場合に、重要な事業を継続するための方法や手段を取りまとめた計画のことです。緊急事態の発生を想定し、どの事業を継続させるのか、早期復旧のために何を行うべきかを事前に検討してまとめておくものです。
大企業は7割以上がBCPを策定していると言われる中で、中小企業においては3割以下と、非常事態が発生した際に、いかに事業活動への影響を抑え、いかに早急に復旧するのかといった準備が十分ではないことが伺われます。
この度、知人が社長をつとめる小規模製造業のBCP策定支援をすることになりました。
BCP策定支援を行うとは言っても、仕事を獲ったというわけではありません。私が「やらせて下さい」とお願いして、支援させていただくことになった経緯にあります。
再び「卵が先か、鶏が先か?」
7月3日のこのブログ「診断士開業「できるかな?」④開業しました!」では、「業務が先か、実績が先か?」という話を書きました。
いろいろな募集案件に手を挙げるにしても、支援機関に専門家登録するにしても診断士としての実績が求められます。そこで全く実績のない私は、「どうすれば良いの?」という話になります。
このことを、研究会で知り合ったベテラン独立診断士に相談してみました。
すると先輩からは「何言ってんだ、実績は待っててもできないよ、自分で作るんだよ!」と一喝されました。
すなわち、「実績を作りたいから仕事を紹介してくれと言われても、できるかどうかわからない奴に仕事を紹介するほど勇気のある奴はいない。実績が欲しかったら、自分から獲りに行け」というものでした。
実績が欲しいと言いながら、結局は待ちの状態であった私には、目が覚める思いでした。
その後、知人の小規模製造業の経営者に、中小企業診断士として独立したことを告げた上で、BCPの策定支援を申し出て、了解をいただきました。
BCPに完成形はない
BCPは作って終わりではありません。訓練や演習を繰り返して見直し、更新を行うなど、継続的な保守・運用が必要です。つまり、BCPに完成形はないということです。
そういった意味では、BCP策定支援において、明らかな失敗というものはあり得ません。しっかりと事業者に寄り添って支援し、最善策を提案することが重要です。そういった意味でも新人の診断士が取り組むには良い仕事なのかと感じました。
また、BCPはせっかく作っても、(幸運な場合)ほとんど実践で活用されることはありません。
むしろBCP策定において重要なことは、その時、その時の最悪な事態を想定しながら、考えうる対応策を検討することで、事業の脆弱性やバックアップ方法の検討、関係会社や取引先との関係構築の重要性をしっかりと考えることができる機会が重要なのだと思います。
いよいよ独立診断士2年目
2024年は、もう少しプロの診断士らしくなれるのでしょうか。
いつまでも修行中とは言ってられません。生活もかかっています。来年は診断士試験に合格しただけの診断士から、プロのコンサルタントに脱皮すべく、いっそう積極的に仕事にかかわる接点を増やしていきたいと思います。
みなさま良いお年を。