診断士開業「できるかな?」(11) 創業支援できるかな

こんにちは、花柄です。

まずは、本年1月1日に発生した能登半島地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また被災地での救助活動・復旧作業に従事されている方に深く敬意を表します。皆様がいつもの生活に戻られますよう、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

さて、2次筆記試験の合格発表がありました。合格された方、まずはおめでとうございます。

一方で残念な結果だった方にとっては、次回の試験に向けて・・・と言われても気が乗らない時期だと思います。なかなか気持ちを切り替えて前向きに取り組めないという方は、診断士試験に対する自身の強みと弱みを整理して、今後の進め方を考える機会としても良いのかと思います。

最近の診断士活動

創業支援

地元の産業振興財団が創業支援の一つとして行なっている起業家塾において、チューターとしてお手伝いさせていただくこととなり、先日、その第1回目の講義がありました。

参加者は、既に起業している人から、起業に対する思いはあるものの、まだビジネスアイデアを模索している人など、起業のステージもさまざまです。年齢やバックグラウンドもさまざまな人がいますが、起業したいという想いは同じです。

この起業家塾は、起業・創業に関心のある方、 ビジネスプランのブラッシュアップに意欲を持つ起業家の方を対象としています。全8回にわたる講義を通じて起業に必要な知識を習得していただき、ゴールはビジネスプランの作成というものです。また、修了した受講者には、特定創業支援等事業を修了したことの認定が受けられることから、株式会社設立時の登録免許税減免措置などの支援を受けることができるといったメリットもあります。

講義は、中小企業診断士だけでなく、弁護士、税理士、社会保険労務士などが勤め、さらに実際の起業経験者による講演なども予定されています。私はチューターとしてお手伝いをする立場ですが、2回目の講義以降も起業志望者への支援や交流を通じて刺激を受けることが楽しみです。

経営力向上計画策定支援

知人のそのまた知り合いの飲食店が、コロナ後の事業回復に向けて取り組むということで、経営力向上計画の策定支援をさせていただくこととなりました。こちらも先月のBCP同様に、私の実績づくりも兼ねた「やらせてください」案件です。

経営力向上計画とは、人材育成、コスト管理等のマネジメントの向上や設備投資など、自社の経営力を向上するために実施する事業計画です。「厳しい競争の中で会社を存続・成長させていくために、設備投資や従業員教育で生産性を上げたい」と考えている中小企業にとっては、比較的簡易に作成できるうえ、認定を受けた事業者は、以下のようなメリットがあります。

1.即時償却や税額控除の対象
2.賃上げ・投資促進税制の税額控除額がアップ
3.日本政策金融公庫の金利が0.9%ダウン
4.別枠での追加保証や保証枠の拡大
5.補助金申請時に加点
6.登録免許税・不動産取得税の軽減

お手伝いさせていただいた事業者は、インタビューを通じてさまざまな強みがあることがわかりました。最近の外部環境の変化も踏まえ、強みを活かした上で、業績につながり且つ実行可能な提案をさせていただき、事業計画に反映させていくこととしました。

今後、無事に認定されれば、さらなる成長を目指し、補助金などを活用した設備投資などで、新たな展開が期待できます。

JAL機の事故を見て思うこと

余談かもしれませんが、お付き合いください。

新年1月2日に羽田空港で発生した、JAL516便と会場保安庁の航空機との衝突事故は多くの人が衝撃を受けました。また、この事故では、旅客機が炎上したにも関わらず、乗員乗客579名が無事であったことが奇跡として報道されました。

この奇跡の要因としては、報道でも言われているとおり、機体から出火し機内に煙が回る中で混乱する乗客に対し、キャビンアテンド(CA)さんらが「大丈夫です、落ち着いてください」と言いながら、迅速かつ的確な避難誘導したことによるものだと言うことに異論はないかと思います。

さて、我々の仕事に目を転じると、実質無利子・無担保の新型コロナウイルス感染症対応資金、いわゆる「ゼロゼロ融資」の元金返済開始を迎えたことによる資金繰りの圧迫、あるいは円安による原材料費の高騰などの影響などから、多くの中小企業が苦境に立たされているといった話を多く聞きます。

この状況の中で中小企業診断士に求められていることは、先が見えず苦境に立たされている経営者に対し、516便のCAさんのように「大丈夫です、落ち着いてください」としっかり伝えながらも、迅速かつ的確な助言を与え、業績回復に導く冷静さと能力が必要なのかと感じました。

なお、今般の事故で奇跡を起こした516便のCAさんの半数が2023年入社の新人だったそうです。さすがにベテランCAさんといえども、これほどの事故を経験した人はほとんどいないはずです。この奇跡は新人やベテランといった経験値の差ではなく、日頃のトレーニングが出した成果だったのでしょう。

同様に、過去にコロナ禍のようなパンデミックを経験した中小企業診断士は存在しません。そういった意味では、私のような2023年登録の新人診断士でも経験値ではなく、日頃の研鑽による成果が求められているのだと、新年から身が引き締まる思いがしました。

診断士2年目

いよいよ私にとって、診断士活動2年目が始まりました。インプット中心の生活は今年の春頃までとし、これからはさらに実務を充実させていきたいと思っています。

2月にはイベントでセミナー講師としての登壇や経営相談の機会もあります。また、できるところから専門家登録もさせていただいています。

引き続き、独立?診断士2年目の状況について、ほぼリアルタイムで報告させていただきます。

本年もよろしくお願いいたします。

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