わたしの再現答案リアル解説(R05事例1 66点) ずんぴー

こんにちは! ずんぴーです。
今回から「わたしの再現答案リアル解説」ということで、私が令和5年度の試験会場で実際に書いた答案をもとに、当日考えていたことなどを振り返っていきたいと思います。

なお、開示された私の得点は、
事例Ⅰ 66点
事例Ⅱ 66点
事例Ⅲ 66点
事例Ⅳ 76点
の合計274点でした。
(いろんな人にオーメンと言われました、、、)

一応全科目A評価っちゃあA評価ですが、過去問演習をする際にはもっと点数のいい方の答案を分析された方がよいと思います。
私の答案は「これくらい書いたら60点取れるんだな~」くらいで参考にしていただけますと幸いです。

わたしの再現答案はこちら(R05年度事例1 66点) ずんぴー

私の二次試験のルーティンは以下のとおりでした。

①問題用紙のホッチキスを外す

②B5の白紙の左半分を設問の数に区分けできるよう水平に境界線を引く

③1段落目の冒頭だけを読んで業種と規模を見る

④設問だけを読んで注意すべき点や連想しておくべき内容、答えの構成をメモっておく
(世に言う「設問解釈」)

⑤与件文を読みながらマーキング
(SとOは赤ボールペンでアンダーライン、WとTは青ボールペンでアンダーライン、何かよくわからないけど何かに使いそうなものは黒ボールペンでアンダーライン。読んでいて気になったことはどんどん書き込んでいく。たとえば事例Ⅲで「担当者が経験値に基づき発注している」とかあれば「すな」と書く)

⑥B5メモ用紙の左半分に④に書き加える形で回答要素やキーワードを列挙、⑤でアンダーラインを引いた箇所のうち使ったものは蛍光ペンで塗って消し込み(ここまでで35分から40分)

⑦漏らしている要素がないかざっくり与件文を通読

⑧B5メモ用紙の右半分に答えの下書き

⑨⑧を解答用紙に転記(ここまでで75分)

⑩解答用紙の誤字脱字、受験番号チェック(80分)

なお、①について、1年目の受験では真ん中で破る派でしたが、机の上が散らかってしまうのがストレスになっていることに気づいたので2年目からホッチキス外すだけになりました。

また、⑧の下書きももともとしてませんでしたが、解答用紙に書き始めてからちょっとしたてにをはや句読点が気になって消したり書き直したりする時間が長かったので、それを防ぐため下書きするようになりました。

では、上記の流れに沿って適宜端折りつつ、当日考えていたことを書いていきます。

業種と規模の把握

まず第1段落を読みます。

蕎麦や~~~~~!!
蕎麦好き!! 関西人だけどうどんより蕎麦派!! 好きな炭水化物ランキング2位!!(1位は米)

第1段落を読んで考えたのは、本当にこれくらいでした。笑
試験終わったら蕎麦食べよう、などと考えました。

④設問解釈

設問文だけを読んでいきます。

第1問

「統合前」、、、これは時間軸に注意やな? うっかり統合後のことを書かないよう、設問文をぐるぐる囲むと同時に、メモ用紙に「統合前!」と記しとこう。
回答は普通に「①~~、②~~」で書こう。

第2問

「戦略上」、、、ということは競争戦略とか成長戦略とかやな?
「戦略上の差別化」、、、ん? どういう意味? 現経営者が先代から変えたところを書けってことか?
「狙い」、、、ほう、これも書かなあかんな。
回答は、「先代の~~~に対し、~~~を行った。狙いは~~~。」って感じにしようかな。

第3問

経営統合のときに留意すべき点ってことは、M&Aでもするんかな。
ってことはM&Aのメリットが受けられないとか、デメリットが出ちゃうとか、そういう話かな。
M&Aのメリットと言えば、シナジーが得られることとか。
M&Aのデメリットと言えば、会社の文化がうまく合わないことや、従業員同士がうまくやれないこととか。
シナジー、文化、従業員、とメモ書きしておく。

留意点。
難しい。どこまで書こう。
単に「ここが大変だよ!」と書くに留めるべきか、あるいは「ここが大変だからこうすべきだよ!」まで書くべきか。
でも「助言せよ」やしな。「こうすべきだよ!」まで書いた方がいいかな。
回答は「留意点は①~~、②~~。以上で~~を図る。」にしよう

第4問

「経営統合過程のマネジメント」だと……?
え、、、従業員同士が揉めるとか、文化が合わないとかそういう感じのこと……? マネジメントって、どういう……?
あ、設問がふたつに分かれてる。

設問1

組織の統合、ということは組織の話だな。
組織と言えば3要素、共通目的と貢献意欲とコミュニケーション。
なんかこのへんでうまくいってないことがあるんだろうな。メモっとこ。
回答の形は普通に「①~~、②~~する。以上で~~を図る」にしよう。

設問2

競争戦略、ってことは差別化か集中かコストリーダーシップや! 診断士試験やからどうせ差別化集中やろ!
成長戦略、ってことは市場浸透か新市場開拓か新製品開発か多角化や! 差別化集中するってことは新市場開拓か新製品開発するんやろ!?
「どのような事業を展開していくべきか」という問いだから「~~事業を展開する。①~~という~~戦略、②~~という~~戦略を取る。以上で~~を図る」という形にしよう。

与件文通読

設問文を読んで何となく想像していたフレーズがたくさん出てきました。
経営資源に限りのある中小企業、やはり「選択と集中」や、「差別化」は必要になってくるよね~。って感じでした。

自分の店を持ちたい接客リーダーの存在は認識しつつ、解答のどこかで使おうという発想には至りませんでした。
また、最終段落で言及されていた「従業員の不安」にも、寄り添ってあげることができませんでした(現実世界では絶対だめ、、、)。

こういう「何かに使いそう」なキーワードをいくつか使い漏らしてしまいました……。

解答作成

では、再現答案をもとに振り返っていきます。
繰り返しになりますが、受験生の方はもっと点数のいい方の答案を参考にされた方がいいと思います。

第1問

①強み
①高品質商品とサービス、②地域住民の需要、③活性化された組織。
②弱み
①原材料高騰で収益低下、②新規仕入先未確保、③新規顧客未開拓。

2年目の2次試験では「短い文字数でたくさんの要素を書く」ことを優先し、「日本語として意味はわかるが美しくはない」解答も試験対策として書くようにしてました。
「未確保」「未開拓」はその産物ですね。

ただ、強みの「②地域住民の需要」は、これは外部環境っぽい言い方になってしまってますね……。
「需要を獲得できていること」なら強みなんでしょうが、限られた字数でどこまで言うべきか、診断士試験の永遠のテーマです。

第2問

①新メニュー開発と原材料厳選による高付加価値化、②メニューとサービスの絞り込みによる経営資源集中と効率化、③標的顧客の絞り込みによる競争力向上、④社員への権限委譲とビジョン共有による組織活性化。

設問解釈時点で「狙いは~」と明示するつもりでしたが、いざ与件を読んでみると盛り込みたい要素がたくさんあって困りました。結局構成を崩して要素を詰め込むことに。これ、実際の点数はどうだったんでしょうか。

ちなみにこの問題、「戦略上の~」という制約条件があったので経営戦略のことを書かなきゃダメ、組織のことは書いちゃダメ、という解説を見たことがあります。
私は試験会場で「組織戦略」という言葉を思い出していたので特に違和感なく組織活性化の話も書きましたが、実際はどうだったんでしょう。

第3問

留意点は①社員の業務が固定されており、配置転換で職務再設計を行い意欲向上の必要がある、②接客・サービスが省力化されマニュアル化・教育で品質向上の必要がある、③一体感がなく目的共有で組織活性化の必要ある。

全事例の中で一番書きにくかった問題です。留意点ってなんやねん。どこまで書けばええねん。
「職務再設計」という言葉を使えてるのはよかったです。一方、A社の組織の問題を「一体感がない」に勝手に言い換えてしまってますが、これはちょっとずれてる気がしています。

最後の③だけ急にラーメンマンみたいな口調になってるのは、文字数と時間がカツカツだったゆえの苦肉の策ですね。

第4問設問1

①統合後のビジョンを社員に共有する、②ビジョンに沿う行動を評価する基準を作る、③A社ノウハウを生かし業務をマニュアル化し、教育する。組織と業務の円滑な統合を図る。

従業員の不安をスルーしてしまいました。ちゃんと説明して不安を解消し、士気を向上してもらうべきでした。
ビジョンの共有は、統合前のA社が行っていた「いいこと」なので、統合後もやる(そして評価基準にして実効性高める)のは、まあ悪くはないのかなと思います。
ただ、「評価基準にする」が「従業員の不安解消」より優先されるかというと、、、ぐああ、、、そんなことはなさそうですね。

第4問設問2

①X社の仕入先の高品質原材料、A社のノウハウを生かした高付加価値な蕎麦で差別化戦略を、②商品や駅前の立地をSNSやグルメアプリで訴求し、外国人観光客や若者を獲得する新市場開拓戦略を行う。事業拡大を図る。

事例Ⅰで唯一しっくりくる解答が書けているように思います。競争戦略と成長戦略に関してストレートに答えられています。
このあたりは1年目の2次試験のときよりも自らの成長を感じる部分ですし、一応A評価をもらえた要因のひとつなのかなと思います。

全体の振り返り

事例Ⅰが終わった直後はあまり手応えがなく、「見たことない曲がり方をする変化球になんとかバットを当てただけ」みたいな感覚でした。

再現答案作った後も事例Ⅰが一番自信なくて、もしかしたら足切り食らってるかもなあ、、、なんて思ってました。
良くて50点くらいだろう、と思いつつ開示点数を見たら、まさかの66点でA評価だったので大変驚きました。

今から考えれば、どの答案もクオリティは高くないものの、
・要素をたくさん突っ込んで多面的に書いていること
・競争戦略や成長戦略などのキーワードは外さなかったこと
あたりが、完全なる空振りはせずに済んだ要因なのかなと推測しています。

事例Ⅰは1次試験の企業経営理論の知識をしっかり身につけておくこと、明らかに解答に使ってほしそうな登場人物や要素は使うこと、あたりが教訓として言えると思います。
1次試験のテキストに何度も立ち戻りながら、勉強を進めていっていただければと思います。

次回は事例Ⅱの再現答案を振り返っていきます。

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