こんにちは。AAS東京の三木です。
今年のゴールデンウィークは10連休の方も多いのではないでしょうか。
まとまった勉強時間を確保できる好機ですね。
しっかり学習計画を組んで着実なステップアップを図りましょう。
AAS東京では連休後半の5月4~5日に「GW合格判定合宿」を開催し、独学や机上の勉強だけでは得ることのできない学びの機会を提供いたします。
もちろん私も参加します。オフラインでのコミュニケーションを楽しみにしていますのでお気軽にお声がけ下さいね。
平成30年度の事例Ⅱについて、「与件文をじっくりと読み込んでみよう」というシリーズをお送りしています。
今回は、事例Ⅱでは特に重要となる顧客に関する記述について深読みします。
まず、B社が今後メインターゲットとすべき顧客層を明示または暗示していると考えられる与件文の記述を抜き出してみましょう。
(苔むした庭園)
- 第1段落:このうち1名は、つい最近雇用した英語に堪能な従業員である。
- 第3段落:この最寄り駅からは国内線と国際線の離発着がある空港に向けて・・・
- 第6段落:2017年時点で、X市を訪れる観光客は全体で約500万人、このうち約20万人がインバウンド客である。
- 第6段落:ここ数年は和の風情を求めるインバウンド客が急増している(図参照)。
- 第7段落:これにより、それまで電話のみで受け付けていた宿泊予約も、ホームページから外国語でも受け付けられるようになった。また、最低限のコミュニケーションが主要な外国語で図れるよう、従業員教育も始めた。
- 第7段落:現在、宿泊客は昔なじみのビジネス客8割、インバウンド客2割であるが、なじみ客らは高齢化が進み、減少傾向にある。
- 第10段落:図】X市におけるインバウンド客数の推移
(日本の朝を感じられる朝食の献立)
国語的に考えただけでも、文中に4回も登場する「インバウンド客」というキーワードを今後のメインターゲットとして導くことは容易ですよね。
次に、「インバウンド客」をどのように修飾していくのかを考えてみます。上記の記述の中でも、「ここ数年は急増している(図参照)」と強調表現で示されている第6段落の「和の風情を求めるインバウンド客」というキーワードは、標的市場を設定するときに最も重視すべき心理的変数が盛り込まれていることから、そのまま解答に活用することができるでしょう。
そして、「インバウンド」の意味する内容を、“海外に居住する(地理的変数)外国人(人口動態的変数)で日本に旅行する(行動的変数)人達”というように解釈すると、全ての市場細分化基準を満たすキーワードであるということができます。
さらに、設問文では層を求められていますので、『和の風情を求めるインバウンド客層』とできれば、第2問で問われた今後のメインターゲット層の解答表現として必要十分な表現であるといえるのではないでしょうか。