おはようございます。AAS事例Ⅳ担当の市川です。
ゴールデンウィークはいかがお過ごしですか?
二次試験の事例Ⅳの経営分析の指標選択では問われたことはありませんが、診断士が知らなければいけない重要な分析として生産性分析があります。
これは中小企業新事業活動促進法で定める経営革新計画が承認された企業には、政府系金融機関(日本政策金融公庫)からの低利の融資が受けられるなどさまざまな特典 がありますが、その経営革新計画は経営の相当程度の向上を達成するものでなければならず、その指標の一つに付加価値の額または付加価値率の伸び率が(3年9% 4年12% 5年15%⇒ 年3%と覚えるのでしたね。・・・)入ってくるからです。
この論点は、1次中小では最重要でしたね。名称、伸び率・・・。
付加価値は、企業が生み出した新しい「価値」といわれていますが、付加価値の計算方法は、日銀方式、中小企業庁方式などあります。この中小企業新事業活動促進法の経営革新計画では
付加価値=営業利益+人件費+減価償却費
が用いられます。
この式の意味は奥深く、
営業利益↑ ⇒税収増 減価償却費↑⇒ 設備投資 人件費↑⇒雇用拡大
となり、そのような計画であれば支援に値する計画だということになります。
ここまでは前置きです。
付加価値に関連した生産性の指標には
付加価値÷売上高=付加価値率
付加価値÷従業員数=労働生産性 従業員1人あたり付加価値
などがあります。
さて、この式の展開を問われた問題が24年にありました。
平成24年度 一次試験 財務
第10問
当期と前期との比較損益計算書(要約)は次のとおりである。これに基づいて下記の設問に答えよ。
(設問1)
付加価値率に前期と当期で変化がなく、平均従業員数が前期は30人、当期は32人であるとき、生産性の変化に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア 従業員1人当たり売上高が上昇し、付加価値労慟生産性が上昇した。
イ 従業員1人当たり売上高が上昇し、付加価値労働生産性が低下した。
ウ 従業員1人当たり売上高が低下し、付加価値労慟生産性が上昇した。
エ 従業員1人当たり売上高が低下し、付加価値労働生産性が低下した。
いかがでしょう?
式に当てはめれば簡単ですね。
労働生産性=付加価値/売上×売上/人数
付加価値率は一定ですから・・・、答えは一番下です・
では3週間後にまたお会い会いましょう。
(答え)ア