事例Ⅳと手づくり餃子と私。届かぬ想い…

おはようございます。
AAS東京の卒業生、北陸テツ子です。
事例Ⅳが、大の苦手でした。
幼少のころから算数が大っ嫌いで
高校は私立文系コース、大学は国文学部。
仕事は印刷物の編集制作系を転々としており
数字とは無縁の人生を送ってまいりました。
そんな私が、出産後の気の迷いで
診断士の世界に足を踏み入れてしまい、
とにかく苦労させられたのは
一次の財務会計と、二次の事例Ⅳでした。
貸借対照表なんぞ見たこともなく
「ちんしゃくたいしょうひょう」…って
家賃の台帳かしら?
と本気で思っていた私は
診断士どころか、社会人としても
きわめて危ういレベルにありました。
――――――――――――――――――
そんな私の財務会計と事例Ⅳの
本試験の成績を、以下に晒し上げます。
   ↓  ↓  ↓
≪一次:財務会計≫
【H24】 あまりにも丸腰のため科目棄権
【H25】 40点くらい
【H26】 60点くらい
【H27】 80点いったはず
※一次は得点開示請求をしていないので
自己採点に基づいたおよその点数です。
≪二次:事例Ⅳ≫
【H26】 46点
【H27】 57点
※H26は答案にまともに書けたのは
財務指標と限界利益率とコールオプションのみ。
体感温度的には25~30点と感じたのですが
なぜか40点を超えていました。神の手?
   ↑  ↑  ↑
結局、合格しても事例ⅣはB評価でしたが
1年間で11点(体感温度的には30点ほど)
成績アップできた人間の例として
以下、ご笑覧いただければ幸いです。
――――――――――――――――――
≪北陸テツ子の事例Ⅳ攻略3原則≫
 ① 10を聞いても1できない
 ② 穴があくほど計算機
 ③ 特急列車で30分1本勝負
――――――――――――――――――
まず①について。
「一を聞いて十を知る」という
優秀な方々が世の中にはいらっしゃいますが
残念ながら、私はその世界とは無縁です。
大手受験校の通信教材で3年間独学しまして
(詳細はこちら)、最初の2年くらいは
まじめに「講義DVD」を視聴してました。
診断士の一次知識がまったく無かったので
講義DVDを何度も繰り返し聞き直す日々。
まさに「十を聞いて一を知る」状態でした。
しかし2年ほど講義DVDを視聴しつづけて
最終的に、以下の結論に至ったのです。

講義を聞いて納得することと、
試験で得点を稼ぐことは、
別の問題である。

ある程度のレベルまで理解が進んだなら
「知識を身に付けるための講義」は
だんだん必要なくなってきます。
しかし残念なことに、財務会計や事例Ⅳは
一生懸命に10を聞いて1を知ったところで
成績も自動的に1つ上がるとは限りません。
講義で10のことを聞いた直後は
5か6くらいできるような気分になりますが
たいていの場合、それはまやかしです。
例えば、正味現在価値(NPV)の計算。
解き方を何度も講義で聞いてわかったつもり
でも、手を変え品を変え襲いかかってくる
あの複雑な問題には太刀打ちできません。
(少なくとも私はできませんでした)
「10」を聞いても、聞いただけでは
「1」さえできない、のです。
――――――――――――――――――
聞くだけでは実力は身につかない件について
別の角度から申し上げます。
一次試験も二次試験も
物理的には「紙」で出題されます。
(二次試験の口述試験を除く)
あくまでも「診断士の試験対策」としては
問題用紙を読み取る力と
解答用紙に書き込む力が必要です。
特に、財務会計や事例Ⅳは
問題用紙を見ても内容が頭に入ってこなくて
あとで先生に解説してもらってようやく:
 「なぁんだ~そういう意味だったのね~」
 「話を聞けばわかるんだけどなぁ~」
という現象が起こりやすいと思います。
本試験では、それはダメです。
文字を読み取って、意味を理解しなければ
得点にはなりません。
従って、財務会計や事例Ⅳの
「実戦力(計算力)」を身に付けるためには
問題を解いてみて、解答解説集を読み込んで
そこに書かれた文章を理解する…という
文字ベースの自宅学習が良いのではないかと
個人的には思っております。
※ただし、診断士に合格したあとは
ヒアリング能力がとても大切ですので
上記はあくまでも筆記試験対策の話です。
どうか誤解のなきよう…
――――――――――――――――――
聞くだけでは実力は身につかない?
それなら、いっそのこと
事例Ⅳは独学したほうが良いのでしょうか?
いいえ、違います。
一次の財務会計はさておきますが
事例Ⅳは、受験校で学ぶ意義があります。
事例Ⅳは、財務会計の視点から
経営診断と助言を行うものですので、
ただ単に計算力があれば得点できるわけでは
ありません。必ず「経営分析」が要ります。
従って、経営分析の視点を講義で学んだり
グループディスカッションしたりすることで
理解が深まり、俯瞰的視点が養えるのです。
受験校の講義やグループディスカッションと
自宅での演習や計算トレーニングを
車の両輪として回していくことが、事例Ⅳの
理想的な学習スタイルだと考えます。
(ディスカッションをしない受験校もありますが、
受講生同士のグループディスカッションを
全員参加の必須カリキュラムとして組み込んで
いるのが、AAS東京本科の特長らしいです)
車の両輪の、どちらか片方に問題があれば
車はまっすぐ進みません。
事例のストーリーを十分理解して
経営分析の視点を駆使したとしても、
最後に計算を間違えてしまったらアウト。
計算問題が解けたとしても
D社の社長の悩みに応えられなければ
合格点には到達できず、やはりアウト。
それが事例Ⅳの厳しいところです。
――――――――――――――――――
AAS東京の事例Ⅳの先生には
「問題を見たら手が自動的に動くように」
「問題を見たら解法がパッと浮かぶように」
と、常々ご指導いただきました。
プールに入ったら、スーッと泳げるように。
スキーを履いたら、スーッと滑れるように。
それは、座学だけでは得られない技術です。
身体にしみこませて、練習あるのみ。
事例Ⅳも同じです。
その結果、「1」さえもできなかった私が
どうにか「5~6」くらいまで
できるようになった次第です。
事例Ⅳが苦手だからといって
あちこちの受験校で講義を聞くばかりでなく
ひとりで取り組む演習や計算トレーニングの
時間も、きちんと確保しましょう。
――――――――――――――――――
AAS東京の本科生やWeb本科生は
オリジナル事例問題&解答解説集がなんと
58事例もダウンロードし放題です。このうち15本は事例Ⅳですので
自宅学習の題材に困ることはありません。
※H27年度の場合です。現在は事例数は変更になっています。

さらに事例Ⅳに特化した計算トレーニング
問題&解答解説集が計24本(大問)。
そして過去問&解答解説集テキストは
H13から全年度完備でダウンロードし放題。
黙々と自習するための教材が揃っています。
※なんだか宣伝ぽくてすみません…
事例Ⅳだけでも15+24+14=53本の教材が
山盛り。そうとう食べごたえがありました。
すべてを解ききっても、2巡目になると
最初に解いた問題はすっかり忘れています。
この前は解けたはずなのに…という問題は
そもそも理解が不十分だったわけです。
そんな時は「出直し!」のドクロマークを
赤ペンで描いて、再度復習。その繰り返し。
ノートはあちこちドクロだらけでした。。

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駄文におつきあいくださり
誠にありがとうございました。

あまりにも長くなってしまったので
攻略法の②と③については
日を改めて、次回とさせていただきます。
――――――――――――――――――
【結論】の代わりに
本日は、最後に余談をひとつ。
先週末に、手づくり餃子を
つくってみました。
いつもはチルドの餃子を買ってきて焼く程度
なので、たまには主婦らしいことしてみるか
と思い立った次第です。
ひき肉と野菜をこねて、餃子の皮で包んで、
そのあたりまでは順調だったのですが…
市販の餃子とは水分量が違うせいか
焼き方に失敗して、焦がしてしまいました。
とほほ 
キャベツもネギもちゃんとしたのを使って
塩分控えめ、へんな混ぜ物も加えていない
安心・安全の手づくり餃子。
でも、最後の最後で焦がしてしまったら
料理としてはアウトなのです。
焦げが少ないものを選んで食卓に出したのに
ひとくち食べて、子どもがひとこと。
 「もういらないからママたべてね」
あぁ、正直な子どもに育ってくれたわね 
休日の午後、けっこう時間を割いたのに
私の想いは子どもに届きませんでした。
どんなに素材にこだわって
真心こめて包んだ手づくり餃子でも
最後に焦がしたら、食べてもらえません。
事例Ⅳも同じではないでしょうか。
出題者の意図をしっかりと読み取って
事例テーマが明確に描けたとしても、
最後の最後にケアレスミスをしてしまったら
D社への熱い想いも採点者には届きません。
餃子をこねて形よく包むことも、
ふっくらカリッと上手に焼き上げることも、
両方できなければなりません。

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あぁ、残念な餃子ちゃん。。。
オモテはいいのに、ウラは真っ黒焦げ。
まるで自分の内面のようです。
H27事例ⅣでA評価を取れなかった私の
自戒をこめたメッセージでございました。
どうか、皆さまの餃子が今年こそ
美味しく焼けますように…
――――――――――――――――――
 【次回予告】
――――――――――――――――――

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…特急列車でいつも見かける変な人…

 

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