Marketing~Sales業務プロセスモデルについて

はじめて

ご無沙汰しております。「イーサン」です。

あっという間に冬が過ぎてしまいまして、桜も咲いてはじめ卒業のシーズンを迎えます。皆様はいかが過ごしていますでしょうか?

私の場合には、子供が今年保育園より卒業し、4月より小学生1年生になります。先日子供の卒園式に参加しました。行く前に妻からパパも今日泣くかなと聞かれまして、男なので泣くもんかという意気込みで反論しました。ただし、6年間の保育生活の思い出を満載している子供たち一人一人の一言を聞きながら色んな記憶をよみがえらせて、意識しないうちに涙が出てきました。。。

さて、現在仕事において売上向上を図っていく案件に関わっており、その中、セールスフォース・ドットコム会社の中核SaaS製品であるSalesforce Cloudを深く関わるようになりました。今回はその製品の設計思想でもあり、活用されてきたMarketing~Sales業務プロセスモデルに関するコンセプトと運用の仕方について話したいです。

 

業務プロセスモデルについて

プロセスは4つの段階分解

まず、Marketing~Sales業務プロセスは企業によって色々なスタイルがありまして、従来のプロセスでは、顧客探しから案件受注、クレーム対応迄すべて営業の仕事となります。今回ご紹介するモデルはプロセスを分業するやり方で同じリズムの仕事に集中することができ効率的に展開できるという考えから生まれたものです。下図のように、「マーケティング」、「インサイドセールス(内勤営業)」、「フィールドセールス(外勤営業)」と「カスタマーサクセス」の4つの段階に区分します。

各段階での情報を数値化・可視化する

また、各段階は適切に働しているかどうか管理するために、測定した数値に基づいて定量的に評価しなければなりません。具体的に言うと、最終的な売上を作るために、各プロセスを担う部門のパフォーマンスを評価する中間指標を設定し、一定期間ごとに設定した中間指標を確認しどこがボトルネックなのかを把握し、すぐに対策が打てるということです。

ここで、4つの段階の中でどれほどの成果を達成する必要があるかを明確にするために、下図のように「母数」、「コンバージョン率」及び「ゴール」を定義し数値化します。その中、ポイントとなるのは、あるプロセスのゴールが次のプロセスの母数ということです。従って、各部門が十分な母数を確保するためには、すべての部門で確実にゴールをクリアし、次の段階にパスしていくことが必要です。

各段階の数値が明確になれば、それぞれの部門で売上向上のカギとなる要素がはっきりしますし、それをKPIとして設定すれば「自分たちが追うべき数値」が明らかになり、対策が打てることも可能になります。結果として、より効率よく売上の向上に結び付けることができます。

 

各段階を担当する部門間が連携することで、顧客満足の向上を図る

最後に、この業務プロセスモデルにおいて、マーケティングやセールスと同じく、カスタマーサクセスも重要な一環ととらえています。

売上向上という視点に立てば、顧客生涯価値(LTV)の最大化は重要なテーマです。そのためには、顧客が自社および自社製品のファンになっていただくことが第一です。従って、コストパフォーマンスの高く、優れた製品はもちろん、契約された後に顧客のニーズをとらえたきめ細かなサービスが欠かせません。カスタマーサクセスを追求することで顧客の離脱を防ぎ、クロスセルやアップセルのチャンスを増やすのです。特に、サブスクリプション型のサービスを提供する企業では、いかに顧客満足を高めるかが売上という数値に直結しています。

 

Marketing~Sales業務モデルのメリット

この業務プロセスモデルを導入し運用すると、以下のメリットが生まれると思われています。

・分業による専門性を高め効率化に繋がる

・業務プロセスの細分化によってボトルネット(弱み)が可視化される

・情報共有が必須となり部署間の連携が強まる

・失注案件が可視化され再アプローチチャンス獲得している

 

もちろん、反対に分業による部門間の対立・コンフリクト等の問題も発生し解決しなければなりませんが、どう解決されるかその詳細はここでは深く議論せず割愛させていただきます。

 

業務プロセスモデルの運用

この業務プロセスモデルを導入し、効果的に運用するために、いかに企業の等身大、実態そのものを表す正確な情報を共有・利活用することが第一です。

そして、世の中デジタルトランスフォーメーションのトレンドで各企業は情報記録、データ蓄積の手段として、デジタルツール導入に非常に熱心して取り組んでいます。間違いなく業務を効果的に運用するには、SFAやMA、CRMといったデジタルツールの活用がとても有効です。しかし、ツール導入の目的・意義を改めて強調させていただきます。

デジタルツールのデータを売上向上に向けて活用していくためには、仮説検証を繰り返し行える仕組みを構築することが大切になります。この仕組みがなければ、データも宝の持ち腐れとなってしまいます。

では、仮説検証とはどういう考えなのかと申しますと、仮説の真偽を事実情報に基づいた検証などを通じて確かめることを言います。これを具体的な話に落とし込みますと、

①現状の分析

各段階での情報を数値化・可視化すると、どの段階で目標未達が起こっているかがわかります。

②仮説の設定

「①現状の分析」をもとに、例えば

「十分に育成できていない確度の低いリードまでカウントし、フィールドセールスにパスし案件数は増えるものの、確度が低いため受注率が落ち、フィールドセールスの行動も非効率的になっている状況です。スコアリングをはじめフィールドセールスへ渡す基準はこのように修正すれば、受注率が上がるだろう。」

「長期フォロー顧客への対応についても、再アプローチのタイミングや方法はこうすれば、顧客満足度を高める効果があるだろう」といった仮説を設定します。

③仮説の検証

上記の仮説を基に、数値の改善のために何らかの施策を実際に行動に移していきます。そして、②で設定した仮説が正しいかどうかを判断するためのデータの一つとして、デジタルツールから取得できるデータがあります。一定期間ごとに取得した情報と照らし合わせ、間違っていればその仮説を修正し、これを繰り返すことで意思決定の精度や有効性を確実に上げていくことができるのです。

 

さいごに

以上は今回の内容でした。セールスフォース・ドットコム社が推奨されているMarketing~Sales業務プロセスモデルの概念、導入する際のメリット及び運用時のポイントについては触れさせていただきました。

意味が正しく皆様に伝えているかどうかという自信がないんですが、次回は少しでも進化できればと思います。では、新学年も宜しくお願い致します!

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