こんにちは。石猿です。早いもので、前回の投稿から1ケ月経ってしまいました。2回目の投稿になりますが、今回は、2月の前半に初めての5日間の実務補習を行ってきましたので、その実務補習の経験について書きたいと思います。
①実務補習前の準備
実務補習が始める10日程前に指導員の先生からメールで連絡を頂きました。そこから、随時、診断対象となる企業に関する事前情報を頂きました(必要な情報はメールかDrop Boxで共有)。診断対象となる企業のHPを見て事業内容の把握やその業界の競合に関して調べるなど、可能な範囲で準備を行いました。また、過去5年分の財務諸表も頂いたので、事例Ⅳを実践するような形で、財務分析を行ったりしました。できれば、質問項目リストを作ることをやりたかったのですが、本業を通常通り行う中ではそこまでは手が回らず、実務補習初日を迎えました。
②5日間の実務補習
5日間の大まかなスケジュールは以下の通りでした。
1日目 午前:企業ヒアリング、午後:役割分担決め+SWOT分析作成
2日目 午前:SWOT分析確認+役割分担再整理、午後:テーマ毎のブレスト
3日目 午前:担当テーマの発表、午後:テーマ毎の議論&ブラッシュアップ
4日目 テーマ毎のブラッシュアップ+診断報告書作成準備
5日目 午前:診断報告書最終版作成+プレゼン練習、午後:企業へのプレゼン
初日はメンバーが集まって簡単な自己紹介等を行った後、30分後にはすぐに企業のヒアリングを行いました。ヒアリング前にもう少しメンバー間での課題共有や位相合わせを行うのかと思っていたのですが、いきなり本番という感じで正直戸惑いました。初日の午後以降はレンタル会議室へ移動し、ヒアリング内容をもとにメンバーでの議論を始めました。SWOT分析から始め、役割分担を決めつつ、全員でテーマ毎の議論を積み重ねてブラッシュアップしていくことを繰り返していきました。会議室の関係もあり、メンバーで議論する時間は17時には確実に終了するのですが、毎回宿題を持ち帰り、翌日全員で確認をするというパターンが続きました。時間的な余裕は全くありませんでしたが、全員で試行錯誤しながら5日目の朝には何とかプレゼン資料と診断報告書を完成させ、午後に企業へのプレゼンテーションを行いました。
③実務補習に必要なもの/準備しなくていいもの
今回の実務補習は協会側がレンタル会議室を準備してくれていたため、Wi-Fi環境も整っていました。実務補習前のセミナーなどで必要と聞いていたものもあったのですが、実際今回の実務補習で必要だったもの、準備しなくて良かったものは以下の通りでした。
・必要なもの
ノートPC / 個人メール / Word / Power Point/ Drop Box / プロジェクター
診断報告書の作成はWord、企業へのプレゼンテーションはPower Pointを使って行いましたのでいずれも必須です(自分はWord作業に慣れておらず苦労しました)。メンバー間での資料共有はDrop Boxを使用するので、こちらも必須になります。自分はDrop Boxを使ったのは今回が初めてだったのですが、直感的に分かりやすく特に問題はありませんでした。モバイルプロジェクターは指導員の先生が用意してくれたのですが、全員での議論やプレゼン練習を効率的に行うためには必要なアイテムになります。
・準備しなくても良かったもの
モバイルWi-Fi / 延長コード
レンタル会議室だったため環境は整っており、自分たちで準備する必要はありませんでした(今回の自分たちの環境が良かっただけかもしれませんが)。
④実務補習を通じて感じたこと
今回の実務補習を通じて感じたことは大きく2つあります。
まず今回の実務補習は、何と言ってもメンバーに恵まれたと思っています。診断士試験という同じ経験をしてきており、年代はバラバラでも共通の話題も多くすぐに打ち解けることが出来ました。全員同じベースがあった上での議論になるので、お互いに相手の言っていることの理解は早く、それぞれのメンバーの意見の良いところを積み重ねていきながらストーリーをまとめ上げていくプロセスは素直に楽しかったです(時間的にはきつかったですが)。そして、最終日のプレゼンテーションで、社長から感謝の言葉を頂けたときには達成感もありました。このメンバーとだったら15日間の実務補習を全日程一緒にやっても良いと思いましたし、今後も繋がっていきたいと思っています。自分にとっては、非常に充実した5日間の実務補習でした。
ただ、メンバーに恵まれたからこそ感じていることがもう一つあります。今回は6人のメンバーが意見を出し合い、その中の良い部分を積み重ねていった結果のプレゼンテーションと診断報告書になっており、一人だけの知識や経験だけでは作成することができないレベルのものが出来上がったと思っています。もし今回の企業診断を自分一人で行ったとしたら、仮に半年かけたとしても同じアウトプットを出すことは出来ないと思っており、その点に不安を感じています。診断士は人との繋がりが重要だという話しをいろいろな場面で聞く機会が多いです。これは色々な意味合いがあるのだと思いますが、自分一人できることには限界があり自分とは違う強みを持っている人達と繋がることでアウトプットの質を高めていくことが重要という意味もあるのではないかと、今回の実務補習の経験を通じて感じています。今後診断士活動を行っていく中では、人との出会い・繋がりを大切にしていきたいと、改めて実感しているところです。
最初の実務補習に関する報告はこのくらいにしておきたいと思います。まだ最初の5日間が終了しただけで残り10日ありますので、その様子も今後報告していきたいと思います。